エッセイ

ナースマンが書く話

検証!新卒で訪問看護は本当にムリなのか?/vol.1 給与の実際!それ以上の働き甲斐!

2019/8/1

 特集  検証!新卒訪問看護ムリ説

「訪問看護に行くなら、最低5年は働かないとダメよ」

学生の頃、そんな話を聞いたことはないでしょうか?確かに医療機器もなければ医師もいない環境で、己の腕一本で看護をすることを考えるとそれなりの経験が必要そうです。

一方で、年々増える訪問看護の需要と事業所数。果たして今でも「新卒訪問看護ムリ説」は本当なのだろうか…?

それに抗うように現れた2人の新卒訪問看護師を招き、看護界に流布する風説を徹底検証してみました!

 

登場人物

関口・看護師2年目

訪問看護←新卒


しまっち・看護師2年目

訪問看護←2か月で退職←病院←新卒


ムメカン・看護師10年目

大学助教←精神科訪問看護←精神科


シーサー・看護師17年目

ダンサー・大学非常勤講師←精神科訪問看護←精神科

 

てゆうか何で、新卒で訪看に行ったの?

シーサー:関口さんとしまっちは、新卒で訪問看護に行ったんですよね?きっかけは何だったんですか?

関口:私は、NPO法人でインターン生として働いていまして…そこで、障害や難病の方など社会的マイノリティの人々に取材をし、一人ひとりの持つ可能性を伝えるWebメディアの運営に携わりました。

そこで働くうちに、やっぱり自分がやりたいのは「一人ひとりがその人らしくいられるような場作りや地域作り」だなと。それで、大学3年生の秋に新卒でも訪問看護師になれると知って、就職活動開始し、現在に至ります。

シーサー:ほー…すばらしいですね。俺が学生の頃はいかに楽して単位取るかを考えてたので、もはやスタートからの違いを感じます。ね?ムメカン君。

ムメカン:そうですねー。僕も未だにモテることしか考えてないので、驚きです。ちなみにしまっちは何で訪問看護に?

しまっち:いや、僕はもともと、普通の総合病院に就職したんですよ。で、6月くらいに同期と飲んで「いつかみんなで訪問看護やりたいねー」って盛り上がったんです。…翌日には退職届を師長に提出してましたね。

シ・ム・関:はやっ!!!

しまっち:はは(笑)ですよね(笑)それから訪問看護の事業所をまわったんですが、ほぼ新卒だったので、なかなか雇ってくれるところが見つからなくて…

結局、リゾートバイトなどで生活していました。その後、なんとか採用してくれる事業所があって就職したんですが、結局そこも辞めました。

シーサー:え…せっかく雇ってくれたのに!?

しまっち:いやー…友達と旅行している時、新幹線の中で訪問看護の管理者をやっている人の記事を見つけたんですよ。で、面白い方だと思ったので、直接会いに行ったんです。そしたら「病院と訪看やってみない?」と言われ、面白そうだから働くことにしました

関口:私は「全国新卒訪問看護師の会」で出会った人の紹介で就職先を見つけました。今はどんどん新卒を雇う場所は増えていると思います。

ムメカン:しまっちは関口さんとはエライ違い…でも新卒を受け入れてくれるところは確実に増えてるんですね。

シーサー:しまっちの流れに乗って生きてる感じがいいよね。俺もそのタイプ。

しまっち:面白いと思ったらすぐ行動に移すタイプなんですよねえ…そして今は訪問看護は「週3」くらいで、残りはデイサービスとか病院でバイトしています。俗に言う「フリーター」ってやつなんですね。

シーサー:いやー新卒でフリーター看護師って斬新ですね。さあさあそれでは、本題に入っていきましょうか。ここで、事前に募った質問アンケートを見てみましょう!

 

Q1:新卒訪問看護師って稼げるの?

病院と比べると安い。が、そこは問題じゃない

ムメカン:おぉ、いきなりつっこんだ質問来ましたね。なんとも世知辛い。

シーサー:…で、実際どうなんですか?

関口:同級生から聞いた話だと、夜勤分低い感じですかね。ちゃんと比較したことないですが、3〜5万違うと思います。

しまっち:うんうん、時給自体はいいんですけどね。確かにそれぐらいだよね。僕は正社員どころかフリーターでボーナスないから、(年収は)もっと安いですよ。

ムメカン:そんなに!?そんなお金じゃ僕生きていけないよ!

関口:ただボーナスはやっぱり病院の方がいいですね。寮とかもないので。住宅手当とかあるところなら多少違うかもしれません。と言っても私は一人暮らしですが、極端に生活に困ることはありませんね。

シーサー:ムメカンは贅沢な生活してそうだからなー。俺はフリーター時代、家賃込みで月9万で生活できるようになったから、そんなに苦労する額ではないのかな、って思ったけど。

ムメカン:いやいや、それでもキツイと思いますよ。ちなみにシーサーさんも訪問看護でバイトしてましたよね?時給どれぐらいだったんですか?

シーサー:俺がいたところは2,000円。まあ悪くはないのかなーって思えたけどね。ただ終日原付で遠方まで回っていたから、結構ハードだった…あと、1日6件未満だと、時給から少し引かれる仕組みだったんだよね。

ムメカン:でもシーサーさん、お金じゃないんじゃないですか?2人はやりたくて進んだ訪問看護の道に来てるから、すごく働きがいがあると思うんです。

関口:それは間違いないですね。ラクではありませんが、仕事のやりがいはすごく感じてます。

しまっち:僕も同じです。それに今は安いですが、年数重ねると給料あがりますよね。訪問件数に応じてインセンティブももらえますし。事業所の責任者クラスになると結構もらってるんじゃないんですかね。

関口:副業できるところもあるって聞いたことあります。

シーサー:副業か~。たしかに週4常勤の人達は副業してたな。そういえば以前働いてた事業所は、同期の奴が管理職候補だったんだけど、俺の病院時代の年収より100万以上高い給料もらってるって言ってたな。「所長はもっともらってる」とも言ってたな…

ムメカン:やっぱり伸びしろは高いかも知れませんよね。でも、話戻しますけど「やっぱりお金じゃない」ってところですよね?

関口:給料は低いかもしれないけど、それでも自分のやりたい看護をやれてる事の方が幸せかも!って思います。

ム・シ:うん、そこな!!!!!!(おじさん達反省)

 

Q2:看護師が設立したステーションは、企業傘下のステーションより閉鎖しやすいと聞きました。就職する際は注意したほうがいいですか?

シーサー:これは経営者の聞いてみたいよね。ちょうど地方から参加されている経営者Aさんに登場してもらいましょうか。

経営者A:こんにちはー。経営者Aですー。

シーサー:よろしくお願いしますー!早速なんですが、これって実際どうですか?特に東京23区では、すでに利用者獲得競争が繰り広げられていると聞いたことがあるのですが…利用者がいなくて潰れるとかもあるんですか?

経営者A:たしかに都内23区は、利用者の取り合いになっていますね…戦国期に入ったと言えると思います。小さなステーションだと、やはり福利厚生が薄いところが多いというのが現実でしょうか。大企業が経営しているステーションは、その点安定していますよね。

何しろ訪問看護ステーション以外でも稼いでいるから、リスクヘッジできていますし。ただ、(スタッフの)人員不足で潰れるところはありますが、実際には資金不足で潰れるというのはあまり聞かないですね…

シーサー:へー!利用者がいないとうより、スタッフが足りなくて潰れて。それは知らなかったです。そうそう、あと訪問に周る移動時間もバカにならないって聞きました。極端なんですが、北海道は次の訪問先まで30kmとかザラにあるとか…こういうのって交通費もらえたりするんですか?

経営者A:あー…こういうのは、交通費がとれることもあるんですが、とれないこともあるんですよね。訪問先同士が離れてしまうと、コスパは悪いと思います。

シーサー:やはりそうですよね。人口が密集している都市部は訪問ルートを効率良くつくれますけど…そうでないと移動だけに時間とられて件数周れないってことになりますよね。

 

キャラもキャリアも違う4人。そして突然参加の経営者A!今回の話で分かったのは、

給与は少し安くなるけど、伸びしろがある!それ以上にやりがいがある!

今後の展開が楽しみですね。次回は「新卒への教育体制」「実際どれほどの知識や技術がいるの?」という内容で展開していきます。お楽しみに!

 

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