編集部セレクション
  • 公開日: 2021/2/24

急変に気づけなかったせいで、患者さんが亡くなりました

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
新人です。受け持ちの方がなくなりました。
もともとターミナルの方で急変リスクは高かったですが、酸素も1LでSAT90後半、尿も10時間で1000mlほど出ていて血圧も100台で安心してました。

先輩と見に行ったときレベル落ちてるねとは言ってました。しかし違う勤務帯で亡くなってしまいました。 最後ちらっとひとりで様子を見に行ったのですが、そのときすでに眼球上方固定していたんじゃ…下顎呼吸だったんじゃ…血圧下がっていたんじゃ…と思い当たるところがあって。
さいわい急変リスクが高く意識レベル低下していることを次の勤務の人に伝えていたので、次の勤務の人がすぐ急変に気付いてくれましたが…

DNRの方なのでできることは少ないですが、あってはならないことでした。
気付きが足りないというか注意深さが足りないんだと…実際対象の患者さんを見たとき判断できるか不安しかないです。
前先輩に「下顎呼吸だね」と言われこれが下顎呼吸なのか…と気付きました。

実際急変に気付ける看護師になるにはどうしたらいいでしょう。いまだに勉強と実際が結びついてアセスメント、判断ができません…

 

■半年で急変予測は難しい!

まだ半年も経っていない状況で、急変を見逃さないように…!と考えるのは少し難しい気がします。

急変なんて教科書だけで全部わかる人がいたら本当に尊敬します。私にはできません。

教科書通りには いかない事が沢山ありますよね。経験を積むしかないです。

■実際に見てみないと分からない!

下顎呼吸にしても、対光反射にしても、実際を見ないとわからないです。

【前先輩に「下顎呼吸だね」と言われこれが下顎呼吸なのか…と気付きました】
…みんなそうだと思いますよ!看護学生で実習中に下顎呼吸を実際に観られた生徒は、いますかねー?

眼球上転や下顎呼吸や対光反射…学んだことも実際に経験していかないと判らないことも多々あります。

■この患者さんの場合は…

この患者さんの場合は急変ではなく亡くなる前の兆候なきがします。急変って兆候があることがまれなので、今回感じたことを次の看護の観察点としてものにできればいいと思います。

ターミナルなら急変じゃないですね。自然な経過です。臨死期について学んだらどうでしょうか

■急変に気づけるようになるには…?

一つ一つ丁寧に訴えや話しを聞くこと、疾患や病態をふまえて省かず全て観察すること、そして得られた情報から「普段のAさんはこうだ」を知ることが大切だと思っています。

データや呼吸やin/out など様々情報をもとに、患者の体の中でどうなっているのか想像して判断しています。

教科書通りじゃなくて判断に困るときは多々あります。やっぱり、困ったら先輩やドクターに確認してもらっています。そして、後からまた教科書を開くと理解出来ることもありますよ~。

急変や死亡、とにかく納得いかないことなどがあったら、毎回1人カンファして、いろいろアセスメントして、どうしたら良かったのかを考えるといいと思います。できる先輩や医師に意見もらいながら訂正したりして。納得できるまで頭の中で議論してみてください。

普段と違うところや、なんか変だなと感じることも大切です。何か変だと思ったら先輩に相談。呼吸の仕方がなんか気になるんですけど、とか。

■先輩からのエール!

レベルが落ちたのも他ナースも確認されてたでしょうし、ちゃんと引き継ぎで報告されてますし、DNARなら特にとんでもないことをしてしまったと思いつめるまではないと思いますよ。

次の勤務の人にレベル低下を伝えておられたので、今回はそこまででも十分だと思います。次回に自分が観察してきたことを、洞察も併せて報告されるとさらに発展できるのだと思います。

現場でみてそして、自分の知識と結びつけていく。今まさに主さんがされているそのものの繰り返ししかないと思います。常にその繰り返しが必要なのは、スタッフは皆一緒です。

『とんでもないことをしてしまいました』『あってはならないことでした』以上の事等に気付ける事が貴重な第一歩だと思います。

いつもと何かが違う。と感じることのできる人のようなので、その時には先輩と確認してもらう習慣をつけることでクリアできるんじゃないかな。と思います。
目の前で話をしていた直後に亡くなる経験をしたことがあります。人の死は予測不能なことも多いんです。

関連トピック:「 急変に気付けない
イラスト・なしま

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