• 公開日: 2019/12/16
  • 更新日: 2020/1/15

血液内科の看護師あるある挙げてみた

血液内科はとにかく「清潔第一」を徹底し、採血に始まり、採血で終わる職場。だからこそ起こる「血液内科あるある」を、いろいろ挙げてみました!

 

「血管内科」で勤務する看護師ならではの7つのあるある

それではさっそく、「血液内科ナース」のあるあるをご紹介していきましょう!

採血ができて一人前

血液内科では、毎日のように採血しなければなりません。患者は、状態に応じて隔日に採血をする人、毎日採血する人がいます。患者のほとんどは隔日採血で、「私は月・水・金と朝から吸血鬼に襲われるのよ」なんて言うベテラン患者もいます。

採血結果が治療の指標になるので当然なのですが、採決がスムーズにできるようになることが新人ナースにとっての最初の壁です。先輩や同期の腕を借りたり、貸したりして何度も採血の練習をするので、気力も体力も消耗し、ぐったりしたナースがあちこちに。

夜勤の締めに採血?

検体が凝固していると、日勤への申し送りの最中に検査室から連絡が入ります。内線が鳴ると、新人はドキドキ。そして、凝固の連絡を受け、先輩がため息をついている場面も多々見かけます。患者の起床直後に採血を行うため、朝からスピッツを準備して患者の元へ急ぐ深夜勤のナースに遭遇するのも、血液内科ならではです。

マルクは新人にとっての第一関門

マルクといえば、骨髄穿刺のこと。血液疾患患者が、入院すると早々に行う必須検査です。清潔介助が必要なことと、血液内科特有の検査ということもあり、採血とともに新人が突破しなければならない関門。これができなければ、血液内科ナースは務まりません。

介助の順番には根拠があり、それを理解していれば迷うことは何もないのですが、新人の時はドクターや先輩の視線と反応が気になって、考える余裕がありません。そのため、「最初にドクターへ滅菌手袋を渡して…」と、介助の行程を丸暗記してブツブツつぶやいている新人ナースをよく見かけます。

それ不潔!衛生的手洗い

清潔・不潔を叩き込まれる血液内科では、「衛生的手洗い」ができるのは当然のこと。そのため、手洗いは最初に先輩から徹底的に叩き込まれます。

そのせいか、プライベートな場面でも人の手洗いが気になってしまうナースが多数!「それじゃ不潔!」と心の中で突っ込みを入れてしまいますよね。

クリーンルーム患者の「もったいない精神」

クリーンルームに入室している患者は、入浴以外は居室から出ることがありません。活気が出てくると、「食べることだけが楽しみ」なんて話す方もいます。

「朝食に出た牛乳」「使わなかったマーガリン」など、いつか飲むだろう、使うだろうという「もったいない精神」のもと、患者は小さな冷蔵庫になんでも詰め込まれることも…そのため、看護師は冷蔵庫を定期的にチェックするという仕事が増え、冷蔵庫の中身が溜まったら面会に来た家族に「家で食べて」と持ち帰らせるなんてこともしばしば。

内出血の確認には「背中を流しましょうか」

血液内科の患者は汎血球減少になっているため、内出血が多くみられます。ご自身で入浴できる方には検温時などに確認することもありますが、ほとんどの場合は入浴や清拭の介助に入って内出血の有無を確認します。

患者の気分を害することなく、内出血の確認をするときには「背中を流しましょうか」「背中を温めましょうか」と声をかけることが多いです。まるで温泉や露天風呂でのシチュエーションが浮かびそうですが、血液内科では患者とナースの間でよく交わされる会話の一つです。

マスク替えすぎ問題

病院のクリーンルームでは、入室前にアルコールで手指消毒することはもちろん、入室前にマスクを交換することが多いもの。ナースステーションに戻ってマスクを外し、手洗いをした後に新しいマスクを装着するなど、1処置1手洗ならぬ、「1室1マスク」をしている看護師も。

看護師が病原体を持ち込んではいけない、という思いが強いためですが、「(マスクの)コストを考えなさい」と注意を受けることもよくあることです。他科ではそれほど頻繁にマスクを変えることはないので、血液内科ならではかもしれません。

 

先輩も経験してきた「あるある」

新人だけではなく、今でも感じているであろう「あるある」も含めてご紹介しました。血液内科に勤務するナースには伝わったのではないでしょうか。これを読んで「あるある」と笑ってもらえると、嬉しいです。

この記事を書いたのは

川下 さくら 看護師兼webライターのアラフォーナース。女性特有の悩みをはじめとした健康系、看護師の転職やメンタルヘルスなど、ナースとしての経験を生かした記事を執筆しています。旅行と猫が好き。

イラスト・まえかわしお

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