採用試験を受けるにあたり重要なもののひとつに、服装・身だしなみがあげられます。仕事中はユニフォームを着用することがほとんどの看護師ですが、面接時では看護師として、そして医療者としてどういった身だしなみが適切なのでしょうか。今回は、看護師の採用試験時の身だしなみについて、ご紹介します。
面接時の身だしなみ、ここがポイント!
面接時の身だしなみについて、まずチェックしたい項目は以下のとおりです。
服装
服は黒か紺のスーツが原則です。スカート・パンツどちらでもかまいませんが、中に着るシャツは、白や薄水色といった淡い色のものを選び、胸元が開いていないものを選びましょう。
看護師として働く方の多くはスーツを着る機会が少ないため、中には学生時代のリクルートしかない、という方もいらっしゃるかと思いますが、自分の現在のサイズに合っていないときっちりした印象を与えることができないため、事前にサイズも確認しておくことをオススメします。
バック
面接時のバックも、スーツに合わせて黒や紺などシンプルなものを選びましょう。
面接時、荷物をもったまま院内見学等を行う場合もあるため、履歴書や看護師免許証のコピーなど様々なA4の書類を折らずに入れることができる少し大きめのものが良いでしょう。病院のパンフレット等面接時にいただいた書類がそのまま入り、手に封筒を別持ちしなくても済むようなサイズのものがオススメです。
靴
スーツの色に合わせた無地のパンプスで、ヒールは3cmから5cm程度のものを選ぶとよいでしょう。
意外と見落としがちなのが、「靴底」です。面接を受ける際、同時に院内見学に行くことがあるため、ヒールの靴底がすり減ってカツカツと音が鳴らないかどうかも確認しましょう。ヒール音を防止する靴底専用の補修材などのアイテムもあるので、利用してみるのも一つの方法です。
メイク・爪
ナチュラルメイクが基本です。アイメイクなど派手なメイクはもちろんのこと、ノーメイクも社会人として不適切ですので、普段あまりメイクをされない方でも、最低限のメイクはするようにしましょう。また、前職を退職してから一時的にネイルをしている方もいらっしゃるかと思いますが、面接時には落とすとともに、短く切っておくことをオススメします。
髪型・髪色
髪型は清潔感が大切です。髪が肩についているならばひとつに束ね、それでもついてしまうのならばお団子ヘアがオススメです。また、髪色についてはこちらの記事にて詳しくご紹介していますので、こちらもご参照ください。
アクセサリー
職場によっては、ピアスや結婚指輪であっても禁止としているところもあるため、しないほうが無難です。また、ネックレスについても華美なものでなければ良い、という職場もあるのですが、そうでない職場もあるため、採用試験時にはしないで受けたほうが良いと考えます。
面接時に注意したいこと
面接時、身だしなみで注意したいのは以下のとおりです。
「人手不足なんだから、身だしなみくらい大丈夫だろう」はない!
以前筆者が採用試験を受ける際、白のスーツにネイルをした方が一緒に試験を受けていて、驚いたことがあります。他の方はみんな黒や紺のスーツの中、白のスーツはとても目立ちました。そして、その方はその日以降、出会うことはありませんでした。
他の病院に採用された可能性もゼロではありませんが、看護師もチーム医療として周囲の方々とコミュニケーションをとりながら仕事をする必要があります。
そのため、採用試験時に他の人たちとあまりにも違う服装、身だしなみでいるというのは「あの人は協調性のない人だ」と思われてしまい、試験結果にも影響を与えかねないので、まずは今回ご紹介したような基本的なポイントは押さえておくようにしましょう。
面接試験を受ける前のチェックリスト
項目 | 内容 | チェック |
服 | スーツは黒や紺か シャツは白など淡い色か 胸元が開いていないか |
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メイク | ナチュラルメイクか マニキュア・ネイルは落としているか |
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髪型・髪色 | 髪が肩についていないか 清潔感があるか 髪色は明るすぎないか |
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靴 | 黒や紺など、スーツに合った色か ヒールは高すぎないか |
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バック | 黒や紺など、スーツに合った色か A4の書類を折らずに入るサイズか |
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アクセサリー | ピアス・指輪等外しているか |
悪い印象をもたれないことが大切
身だしなみは、面接を受けるにあたり第一印象を決める重要な要素です。そのため、黒や紺といったものでまとめたくない、と思っていても、まずは今回ご紹介した内容を守っていただき、「悪い印象をもたれないようにすること」が大切だと考えます。
特に最初の印象はインパクトも大きく、一度与えてしまうと印象を変えるのは、とても労力を要します。まずは「悪い印象をもたれない」ことを心がけていただくことが、採用面接を突破する最初の心得だと考えます。
この記事を書いたのは
山村 真子 看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。
イラスト・k.nakano