『ナースの転職知恵袋』とは、ナース専科を運営する(株)エス・エム・エスキャリア提供の転職支援サービス「ナース人材バンク」より、はたらくに関する役立ち情報をお届けするコンテンツです♪
何度やっても慣れることがないのが、就職・転職時の面接!誰しも経験豊富、百戦錬磨という訳にはいかない分野だと思います。
そこで、みんなが同じように感じる不安を解決するべく「ナースのための、ずっと使える面接虎の巻」をここに残します!
面接の準備
面接の準備には、6つのポイントがあります。きちんと準備して自信を持って面接に臨みましょう!
事前準備編
面接は、どれだけ準備をしてきたのかが本番に大きく影響を与えるので、準備は抜かりなくやりましょう。ここができれば合格への道のりは7割進んだと言っても過言ではありません!まずは事前準備の3つのポイントを、しっかりこなしてください。
POINT 1.受ける病院や施設の調査
どんな診療方針や看護方針を掲げているのか、事業所のホームページやパンフレットを読んで把握します。病院ごとに見比べてみると、掲げている方針の色は結構違います。
チェックすべきはこの4つ!- 1.診療方針、看護方針
- 2.今後の展望
- 3.院長
- 4.沿革
どういった部分に重きを置いているのか、トップである院長の考え方が何なのか、ルーツはどこにあるのか…そういう情報をチェックして「何かしっくりこないな・・・」と感じる場合、入職したとしてもその違和感を抱え続ける可能性が高いです。入職後に働きにくさを感じないためにも、給与などの待遇だけでなく、理念や方針もチェックしてきましょう。
POINT 2.面接で話すこと
作文をしておく必要はありません。大事なのは、どういったポイントを話すのか、自分の中で整理をつけておくことです。頭の中を整理しておくだけで、面接本番でもそのトピックをもとに話をすることができます。面接の流れを確認しながら、こういった内容を聞かれたら、こういうことを話そうという具合で考えておいてください。
POINT 3.心構え
よく面接でうまく話せなかった、失敗したという後悔をする人は「面接でうまく話すこと」をゴールにしている人が多いです。でも、面接のゴールは「うまく話すこと」ではありません。面接は、あくまでも「働きたい人」と「働いて欲しい人」の双方が、お互いこれからうまくやっていけるかを探って示して理解し合う場。なので、「自分を理解してもらう」「相手を理解する」ことがゴールです。
当日編
小難しいことを書きましたが、ここからは準備出来ているか出来ていないかだけなので、どんどんチェックしていきましょう!
POINT 4.持ち物
- 持参して欲しいと指定された持ち物
- 履歴書/職務経歴書のコピー 事前に送付していない場合は原本も持参
- 筆記用具 ペンだけでなくメモ帳もあるとよい
- ハンカチ/ティッシュ 緊張で手汗などがひどくなる人もいます
- 病院までの地図 スマホでもOK。初めて行く時は事前に確認していると安心
POINT 5.服装、身だしなみ
服装 | 黒や紺のスーツをおすすめします。初対面の印象は服装に大きく影響を受けます。もしリクルートスーツを持っていないという方は清潔感があり、落ち着いた色(黒・白・グレー等)の洋服(たとえば黒目のパンツにブラウスなど)で、派手な色は避けて、フォーマルに近しい服装を目指してください。 |
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メイク | メイクも派手にせず、ナチュラルメイクを意識してください。すっぴんがダメとは言いませんが、印象を良くする1つの手段として薄めでもお化粧はした方が顔色もよく見えるのでいいでしょう。 |
髪型 | 髪が長い方は面接時だけでも、ヘアバンド等で束ねて、すっきりとした印象で面接に臨みましょう。 髪色は何も染めていない状態(黒)であれば間違いはないです。濃い目のブラウン等の発色が強い色の人は面接前に黒色に戻すか、薄めの色に染め直した方がいいでしょう。 |
ネイル アクセサリー類 | 職務中につけて差し支えがないかどうかを基準に考えてください。ファッション上のアクセサリーは控えた方が無難です。ネイルについても同様です。爪は短く、清潔に保ちましょう。 |
POINT 6.緊急時の連絡先
突然の体調不良や電車の遅延、交通渋滞などで予定時刻に到着できない可能性が出たときのために、先方の連絡先をメモしておきましょう。紹介会社を利用している方は担当者、直接応募している方は応募先の連絡先を控えておいてください。突発的なことで面接に行けない、遅れるなどの場合は気持ちが焦ってしまいます。事前に準備しておくことで、最悪の事態は免れることができるでしょう。
全てのポイントをクリアできたらいよいよ面接本番です!
面接の流れ
よくある流れになるので、本番では異なる可能性もあります。もしこの流れと違う内容が来ても、焦らずに落ち着いて返答をしてくださいね。うまく話すことや、全て盛り込むことが正解という訳ではないので、あくまでこれをベースに、自分だったらどう話すか?を考えて作り変えてみてください。
自己紹介
POINT
- 今までどんな経験を積んできたのか簡潔に話す
- どういった性質をもった人間なのか 元気ハツラツ、冷静沈着、好奇心旺盛、向上心、サポートタイプ、リーダー気質…
- 看護観 どういった看護をしていきたいと思っているのか
志望動機
POINT
- その病院を志望する熱い気持ちがある人はそのまま伝える
- 志望待遇や距離など条件しかない人は次の方法で志望動機を考える
志望動機の考え方
①他の事業所を選ばなかった理由を考える
例:急性期だったから、クリニックだから、診療科目、看護師が少ないから、雰囲気、評判など
②他の事業所を選ばなかった理由を逆転させ、ポジティブ理由を添えて志望動機にする
例:回復期でのスキルを磨きたい、色んな症例を経験したい、◯科のキャリアを伸ばしたい、多くの看護師からいい所を盗みたい、明るい雰囲気の職場に見受けられたから、働くなら評判がいい現場でいい医療を経験していきたいから
補足
育児中やブランクからの復帰の方はまた事情が異なってくるので、一度キャリアパートナーへ相談してみてください。
職務経歴
POINT
- どんな現場でどういう業務をどれくらいの期間行ってきたのかなど、看護スキルがわかる内容を話す
- 委員会活動や役割、看護研究なども盛り込めるものがあるならば併せて話す
退職理由
POINT
- 感情的にならない
- 前の職場や職員を悪く言わない
- オブラートに包みつつ、正直に答える
- すぐ辞めそうと思われないよう表現に気をつける
補足
どんなに酷い待遇や環境だったとしても、悪いかどうかを判断するのはあくまで面接官の主観になるので、話すとしても具体的な事実だけを伝えて悪口にならないようにしましょう。ポイントは、面接官が「この人は長く働いてくれそうだ」と思ってもらえるかどうかです。病院側にとっては、採用にもコストがかかっているので短期で退職されることは痛手です。そのため、簡単に辞める人だと思われることは致命的になります。やむを得ず短期で退職した事業所があった方は、どういう経緯でそうなってしまったのか丁寧に説明をしましょう。そうでないと、面接官の頭には早期退職リスクがちらついてしまいます。
長所・短所
POINT
- 長所は仕事に繋がるものをチョイスする
- 短所は短所+フォローを伝える
補足
長所についてはポジティブなことなので、できるだけ仕事に関連するものを意識すれば問題なく話せると思います。ただし短所の方は、一工夫が必要です。短所をそのまま短所として放置するのではなく、「元々うっかりな性格をしていると自覚しているので、職務中には確認と準備を入念に行うように心がけています」などの対策をしている点を併せて伝えることで、好印象になります。
家族構成や結婚、出産予定など
POINT
- 正直に聞かれた内容を答える
- 簡潔に、余計なことは言わない方が吉
補足
子供の体調不良など、家庭の事情による急な欠勤が入る可能性があるのか、妊娠・出産によって休職や退職の可能性があるのか、なども病院側が気にしているポイントです。
最後に何か質問は?(逆質問)
POINT
- 必ず質問する
- 質問が出てこない人は、実際に働き始めたときのことを想像をして質問を考える
補足
ここは必ず質問するようにしましょう。面接中に色々な事を質問して疑問が解決されているのであれば、「気になっている点はお話を通じて聞けたので特にありません」と答えても良いですが、本当に興味を持っている人は「こういった部分はどうなんだろう?」「こういう状況の時の方針はどうなっているのか」など“具体的に働いているイメージ”の中から出てくる疑問を持っています。伝わり、志望動機などの裏付けになる印象が生まれるので、出来る限り質問をしましょう。
※※※注意!※※※
待遇面の質問は非常にデリケートです。もちろん、気になるポイントは聞いて大丈夫ですが、その場合には“なんでそれが気になっているのか”の理由も添えて話しましょう。聞きにくい事柄を質問する時の潤滑油として、「将来子供が出来た時のことを考えて聞きたいのですが…」「長く働くと昇給のあるなしで大きく生涯年収が変わってくると耳にしたのですが…」などのワンクッションを用いるといいでしょう。
面接に受かる人、落ちる人
受かる人と落ちる人には共通点がやはりあります。もちろんどんな人材を求めているのか病院や求人の種類によっても異なりますが、おおまかに共通している部分をご紹介します。
- 自己主張や要求が強すぎる
- 会話のキャッチボールが円滑にできない
- マナーが悪い
特に「自己主張や要求が強すぎる」については、専門職の方に割と見られる傾向です。売り手市場とはいえ「夜勤は絶対無理です」「残業も無理で17時には帰らないといけないんです」「休みは曜日固定にしてください」「研修は出ません」「外来しかやりたくありません」などの自己主張をしすぎてしまうと落ちる可能性は高くなります。バランスが難しいところですが、事情や自分自身のキャリアのために譲れない部分はきちんと主張すべきですが、主張のしすぎにも注意しましょう。
- 相手の意図を察するコミュニケーションを取れる
- 一生懸命さや誠実さを感じられる
- 精神的にタフ
看護師である以上、患者さんとのコミュニケーションは必要不可欠です。そのため、相手がどういう意図で言葉を発しているのかその意図を汲むことができる能力がある人は歓迎されます。また、面接官としては長く働いてくれる人の方が好ましいため、精神的なタフさや、前向きで一生懸命なスタンスが見えるとよりいい印象を抱くでしょう。言葉をあえて悪くして言えば、ちょっとやそっとじゃ辞めない人の方が安心して採用できるとも言えます。
面接で忘れてはいけない大事なこと
①転職はお見合い
就職活動はお見合いと似ているとも言われています。どれだけの待遇や福利厚生があるのかを質問することは、お見合い相手に年収や貯金額などずけずけ聞いていくのと近しいものがあります。とはいえ、こちらも日々の生活の中で大きな時間を占める仕事に対して、簡単に妥協をすることもできません。聞くべきところは正直に、ものによってはオブラートに包みながら、自分の譲れないポイントはきちんと聞いておきましょう。絶対外せない条件と、ある程度は妥協できる点を事前に整理しておくようにすることが、早く面接を突破するコツになります。
②小手先のテクニックよりも大事なこと
「面接でうまくいくテクニックはありますか?」と聞かれることがあります。質問に対して、相手が求める模範解答を用意することは可能だとおもいます。しかし、本心を隠したまま面接を突破し入職した場合、「こんなはずじゃなかった…」といったトラブルが起きる可能性が高まります。“面接を通ること”よりも大切なのは、“その後心地よく働けること”だと思います。「自分を理解してもらう」「相手を理解する」というスタンスで面接に望むことが、何より大切です。
面接の準備は、すなわち自分の価値観のたな卸し。一人で考えていると、時間もかかるし頭がこんがらがってきますよね。
ナース人材バンクでは、看護師専門で転職のお手伝いをしているキャリアパートナーが専任でついています。面接のアドバイスから、キャリア形成まで、悩むことがあればぜひ一度相談をしてみてください。人に話すことで自分の心の整理もつきます。無理に転職を勧めることもしないため、現在の職場で頑張った方がいいというアドバイスをすることあります。今のままでいいのか悩む方は、ぜひこちらからご相談してみてください。
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