• 公開日: 2019/8/16
  • 更新日: 2019/10/15

スキルアップ?ジョブチェンジ?看護師の資格や種類

看護師になり、仕事にも慣れてくると、自分の将来や働き方について考える機会も増えてくると思います。「資格を取って磨きをかけたい」「今と違う分野を学んでみたい」、そう考えている人も多いのではないでしょうか?

今回は、仕事に慣れ気持ちや時間に少し余裕が出てきた時期に考えたい、「看護師の将来のキャリア」について考えてみたいと思います。

 

看護師としての将来を考える

まずは、今後自分はどんな看護師を目指したいのかをもう一度考えてみましょう。

興味のある看護分野とは?

看護師として活躍する場はたくさんあります。5年程度の経験があり、年齢も若く体力がある時期は、自分の興味がある分野へ転職するのもとても良い機会だと思います。自分のキャリアを考えるには、まずどのような仕事をしたいのかを考えないことには前に進みません。いくつかの例をみながら考えてみましょう。

【例1】超高齢社会である日本。高齢者を対象にした看護はこれからさらに需要が増えるため、そんな需要の高い分野で看護師として活躍したい。
【例2】今の職場にとても満足をしているので、職場を移ることは考えていない。でも、スキルアップをしてより専門性の高い看護を提供してみたい。
【例3】緩和ケアに興味がある。がんの苦痛を少しでも和らげるために、プロとしてお手伝いがしてみたい。

あなたはこれからどんな看護がしたいですか? どんな分野に興味があるのか、どんな仕事をしたいのかをもう一度考えてみるといいと思います。

将来設計、結婚・出産は?

女性が多い看護職ですが、結婚や出産は仕事の大きな分岐点でもあります。結婚後も仕事を続けていく人が多いと思いますが、引っ越しやパートナーの転勤をきっかけに転職を考えなければならないこともあります。

出産後に仕事復帰したいと考えている人は、子育てと両立をしていくために周りのサポートが必要不可欠です。パートナーからの協力や、両親からの援助、もしかしたら友人や兄弟からの助けなど、子育てと仕事の両立には周囲からの支援が受けられるかどうかについても考えておく必要があります。

また、託児所を完備している病院や施設で働くことも視野に入れて置かなくてはなりません。自身の将来設計に合わせて看護師としてのキャリアも考える必要があるといえます。

 

看護師の実務経験を活かしたスキルアップの資格3つ

自分の将来について考えてみて、より専門性の高い看護を提供したいと考えた場合、資格を取得するのもいいでしょう。看護師が取得できる資格のなかでも人気なものを紹介します。

認定看護師

日本看護協会が定める資格で、次の21の分野があります。(2019年7月時点)

認定看護分野一覧(21分野)

「感染管理」「糖尿病看護」「乳がん看護」「皮膚・排泄ケア」「緩和ケア」「がん化学療法看護」「集中ケア」「救急看護」「がん性疼痛看護」「認知症看護」「摂食・嚥下障害看護」「脳卒中リハビリテーション看護」「訪問看護」「手術看護」「新生児集中ケア」「小児救急看護」「慢性心不全看護」「慢性呼吸器疾患看護」「透析看護」「がん放射線療法看護」「不妊症看護」

看護師として5年以上職務していなければならず、うち3年間は関連分野における経験を必要としています。

看護協会の定める時間の教育を修め、審査に合格しなければいけません。活躍の場は幅広く、病院に加えて、訪問看護ステーション、クリニックや診療所、介護施設などが考えられます。自分の興味に一致する分野があれば、認定看護師の資格を取得することで、その専門性を高め看護師としてのスキルアップができます。

専門看護師

日本看護協会が日本看護系大学との連携で定めている資格で、次の13分野があります。(2019年7月時点)

専門看護分野一覧(13分野)

「がん看護」「慢性疾患看護」「感染症看護」「精神看護」「老人看護」「在宅看護」「急性・重症患者看護」「母性看護」「地域看護」「小児看護」「家族支援」「遺伝看護」「災害看護」

認定看護の資格と同様、5年以上の看護経験を必要とするうえに、看護系の大学で修士課程を修了しなければいけません。そのうえで審査を受け、取得に至ります。

専門看護師には実践・相談・調整・倫理調整・教育・研究といった6つの役割が課せられており、認定看護師に比べて、学問として看護にアプローチをする教育的要素が高い資格といえます。活躍の場は、病院に加えて、大学や他の教育機関、訪問看護ステーションなどが考えられます。

ケアマネジャー

5年以上の経験があれば、受験資格を得ることができます。ですが、合格率は10%前後とあまり高くないので、しっかりと試験対策をする必要がありそうです。仕事内容は介護が必要とされている高齢者のコーディネーター的な役割です。

具体的には、介護者やその家族を総合的に判断して、個人に適したサービスを提供するためのプランを作成する仕事になります。ケアマネジャーの資格を取得すると、事業所を開業することも可能ですので、人に雇われるのでなく、自ら責任をもって仕事をすることに興味がある人にとっては、考えてみる価値はあるかもしれません。

 

時間的な余裕がある時期は転職や資格取得に適している

看護師としての実務経験を活かして、さらなるスキルアップを目指している人のために、いくつかの主要な資格を紹介しました。看護師の実務経験がなくても取得できる資格まで含めると、無数に存在するものです。どちらにしても、あらたに勉強をする必要があります。

時間的な余裕があるのであれば、始めるには今が一番良い時期かもしれません。自分の将来について、少し具体的に考えてスキルアップ、ジョブチェンジに挑戦してみてはいかがでしょうか?

 

この記事を書いたのは

mathy

日本でナースとして働き、長年の夢であったオーストラリア移住を夫婦で果たしました。オーストラリアで3人の子供を出産し、今はライターとして、健康記事や美容記事を中心に執筆活動しています。

イラスト・はや舌

関連記事

看護知識

ナース専科で看護知識を”学ぶ”記事ランキング