スメルハラスメント(スメハラ)は体臭、口臭、香水や柔軟剤などの臭いによって、周囲の人に不快な思いを抱かせるハラスメント行為のこと。
自分では良い臭いだと思っていたり、臭いは慣れてしまうと自分では感じなくなることも多いから、知らず知らずのうちに不快な臭いをばらまいているなんてことも。
実際に職場でスメルハラスメントを実感している看護師はどのくらいいるのか。
スメルハラスメントの実態

ナース専科調べ(2025年6月14日/有効回答数:67)
なんと6割以上のナースが、職場の同僚の臭いに対して気になっていることがあると判明!
自分は気付いていないけど、周囲からは苦情の対象になっているなんてことも…
目に見えないが不快感を与えてしまう、見えない凶器を身にまとっていないか自分自身のチェックが必要かも。
同僚の香水や柔軟剤などが気になる
臭いが原因で具合が悪くなることも
夜勤の相方の香水が強くて気分が悪くなったことがある
同僚の柔軟剤、香水、タバコの匂いで気分が悪くなったことがある。
先輩の柔軟剤の臭いがキツすぎて、近くにいると頭痛がします。ご本人はとても優しく頼れる人なので何も言えないです。
同僚が香りの強いハンドクリームをつけたあとに食事介助をしたため介助を受けた患者様が嘔吐し、後に鼻先にくる匂いがキツかったとお話されたので上司に嘔吐の理由を伝えた。
実際に苦情も…
同僚のアロマの香りがキツすぎると苦情が出た。
部下のボディクリームの匂いがきつくてスタッフから苦情があり注意したことがあった。
ガン末の患者さんから整髪剤の匂いがきついとクレームがあった。
腋臭の匂いが気になるスタッフが居るが、直接本人には言えず…しかし患者アンケートなどではそのスタッフのことなのかはハッキリしないが、指摘する記載がある。
臭いはなかなか指摘しにくい
本人がワキガに気づいていないので言えない。夏が来ると「うー、キツイ」と思い、その同僚と距離をとるようにしている。いい人なので嫌いということにはならないけれど…
男性の同僚ですが、かなり強めの香水を使っているんですが、勤務年数が長く、ほかの男性職員より仕事ができる為に誰も何も言わずにいる
香水の香りが強いスタッフが居たが、年上のため言えず、室内の換気を行った
患者さんへの口臭体臭は気を付けているが、指摘しづらいことだと思うので実際自分が大丈夫か不安
さすがに指摘の対象になった人も
ヘアケアの匂いが強く、医師から指摘されていた。
妊娠しているスタッフが、男性スタッフの整髪料の匂いがきついという訴えがあり、その他のスタッフからも本人へ伝えてもらいたいとの要望があった。その旨を本人へお伝えしたことがある。それほどきつい匂いではなくても、妊婦さんの場合は過敏になっていることがあるため、量の調整や無香料のものに変えてみるなど検討してみてほしいと話してみた。
香水が強すぎて上司が指導していた
臭い対策
とにかくタバコの匂いがすごい。
一回りは年上の人だったので何も言えず、タバコの匂い対策になるアロマオイルを時々部屋にスプレーしてました。
患者さんに口臭、体臭かしないか表情を観察してみたりすることに気を配り臭いがしないように、コロンつけたりしている。
個人的には香水が大好きですが、日本では仕事先で香水の匂いがキツすぎることは、患者さんに迷惑になるだけでなく、社会的な常識として、好ましくないとされている事が多く、また、抗がん剤を受けている患者さんなど匂いに敏感である方が多いので、仕事では香水は付けないようにしています。
先輩のボディクリームやハンドクリームの匂いがきつくて一緒に業務をするのが嫌だった。一定の距離をおいて業務をしたり、休憩時間をずらしたり、他の場所で休憩していた。
イラスト・まえかわしお