• 公開日: 2019/7/27
  • 更新日: 2019/11/11

リーダーって何をするの?もうできない!と思っているあなたへ

看護師として一通りの業務ができるようになると、次に行うのが「リーダー」です。通常業務とは少し違う、この「リーダー」について、今回は考えていきたいと思います。

 

看護師のリーダー、何が大変?

看護師のリーダー業務は、どういった点が大変なのでしょうか?まずはそこから考えてみましょう。

全体の流れを把握しなければいけない

メンバーとして業務にあたるときは、「今日は〇〇先輩が入院対応だから、代わりに△△をしておこう」と自分の仕事のおおまかな把握はします。しかしリーダーは、各メンバーの受け持ちや、その日の内容を把握した上で、業務がスムーズに行えるよう、調整しなくてはいけません。この「全体の流れの把握」がとても難しく、時にはステーションに戻ってこないメンバーが今どこにいるのか、先生とはいつ連絡がとれるかなどまで把握しなくてはいけません。 通常の看護業務とはまた違い、それぞれの職員の動き方も調整しなければいけないのはとても大変です。

時には先輩に対して依頼しなければいけないことも

リーダーとして精神的に大変なこと、それは時に先輩に対しても業務を依頼しなければいけない、ということです。先輩へ業務をお願いすることに対しての申し訳なさから、「先輩へ依頼するくらいなら、自分がやろう」と思い、ステーションから離れると、後ろから先輩に「リーダーなんだから、依頼すればいいじゃない!」と言われてしまい、もうどうしたらよいのか、わからなくなってしまうこともあります。

先生との調整が辛い

リーダー業務では、看護職員だけでなく、医師とも調整が必要となります。特に週に1回の定期処方日では、全員分の薬が処方されているかどうか、変更点はないか、先生の入力ミスがないかを確認する中で、ミスが見つかった場合、先生へどのタイミングでどう伝えればよいかの調整もまた、リーダーの業務です。

看護職員同士ならば、まだ毎日の業務を通して,なんとなく話しかけるタイミングなどはつかめてきますが、先生は病棟にいる時間が短い分、いつ話しかけて良いかわからず、精神的にも辛くなってしまいます。

 

リーダーとしてぜひ覚えておきたいこと

こうしてみてみると、改めてリーダーは大変だと感じてしまいます。こうしたなれないリーダー業務ですが、リーダーをやっていくにあたりぜひ覚えておきたいことをご紹介します。

「リーダーだから」という概念は一度捨てておく

「リーダーなんだから」と、あれこれ頑張りすぎていませんか?リーダーといっても、それは数ある看護業務のひとつにすぎず、全部自分一人が抱え込まなくてはいけない、というわけではありません。

まずは「リーダーなんだから」という思い込みはせずに、「リーダーとして何をやるべきか」を整理してみましょう。リーダーを任せられたときに渡されたであろう、「リーダー業務一覧」をもう一度確認して、まずはその業務内容を一通りできるようにすることを目標にしてみてください。リーダー業務の中で先輩に依頼が必要な場合は、お願いベースで丁寧に対応し、自分が抱え込まないようにしましょう。

その日に何があるか、整理しておこう

リーダー業務一覧を確認したら、次はリーダーになる日に何があるのかを、自分の中で整理しておきましょう。

「〇〇さんはレントゲン、××さんは夕食から検査のために禁食なのでその入力確認、△△さんはこの処方が切れそうだから、先生へ継続か中止か確認」など、どれを確認すべきなのかを自分の中で整理しておくと、不安も少しは解消できるはずです。

先生それぞれの癖や伝達方法を確認しておこう

リーダー業務する上で一番大変と思われる、先生とのコミュニケーション。こちらの記事でも先生とのコミュニケーションについて紹介していますが、「先生それぞれの癖」を把握しておくことは、とても大切です。

「この先生はノートに書いておけば確認してくれる」
「あの先生は必ず電話一本いれておく」

など、それぞれのコミュニケーションの取り方について、先輩に聞いておくと、精神的にも少しは楽になるはずです。 仮に先生と連絡がとれなかったとしても、「先生との連絡がとれなかったから、確認できませんでした」と次のリーダーへ伝えるのだけは避けましょう。

「このように連絡をとろうとしたのですが、今日はオペが長引いてしまい、日勤の時間帯には連絡することができませんでした。そのため、明日改めて確認をお願いします」というように、「自分はどこまで確認しようとしたか」を同時に伝えておくと、「連絡を取ろうと努力した」ことが先輩にもわかるため、スムーズに業務が進みます。

 

リーダーをやることで、毎日の業務内容も変わっていくはず!

リーダーを経験すると、毎日のメンバーとしての業務も「リーダーをやっていたら、この患者さんはここを確認してほしいよな」と、リーダーがどんな情報が欲しいかをわかるようになってきます。そうすることで、日々の業務での注意点も観察点も変化し、それが看護師としての成長につながるはずです。

先輩や医師にたくさん指導を受けるため、リーダーは任されて日が浅い時期が一番大変だと思います。でも、看護師として自分がより成長するために、ぜひくじけずに頑張っていただけたらと思います!

 

この記事を書いたのは

山村 真子

看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。

 

k.nakano

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