新人看護師の研修プログラムの一環で、病院内の部署をある一定期間ローテーションし実際の配属先を決定するのが部署ローテーション制度。
部署の雰囲気などを知ることができて、新人看護師に合わせた部署選択に繋がり、様々な技術を身につけることも可能。
しかし、デメリットもあり年中教育をしなければならない先輩の苦労や、戦力不足を嘆く声も。実際にローテーション制度は広がっていくのか?
新人看護師の部署ローテーション制度
ナース専科調べ(2024年8月19日/有効回答数:63)
約7割近い看護師が部署ローテーション制度に好意的な意見が聞かれた。
具体手に新人看護師にとって、ローテーションすることでのメリットは多く離職率を下げるためにも有効なよう。
今後もローテーション制度を取り入れる病院は増えてくるか。
ローテーション制度は必要
適正のある部署を見極める
どんな部署が興味あるのか、どの病棟が雰囲気が合っているのか、考える基準になるため
希望通りには配属されないかもしれないが、絶対無理な部所はわかるのでは
部署へのマッチング、人間関係の見極め、やっていけそうか図る意味合いでも必要
学びやメリットが多い
すぐに配属されると経験しにくい技術がローテーションだとできることもあるから
ローテーションはいろいろなことを学ぶのに非常に重要だと思います。
せめて内科系、外科系の病棟を各1箇所ずつ見てくるべきかと。
新卒をいきなり救急外来に配属する病院がありますが、ダメですね。
ケアに必要な能力が全く無いままだからか、オムツを替える・持ち込みの褥瘡処置をする・検査待ちの間に体交枕でポジショニングする等という発想が無いまま年数重ねてただのポンコツの出来上がり。
理想と現実を知るために
本人の希望と、現実のギャップを、埋める意味でも回った方が良いし、勉強になる。
適材適所になるよう、リアリティショックに陥らないようにするのも先輩の役目なのかなと思います。
部署に定着してもらうために
配属されてから、自分はこの部署に合ってなくて異動や退職をされるよりはいいと思う。指導者は大変かもしれませんが…
若いうちに数カ所でも経験できると向き不向き、目指したい物が見えてきて離職を防げるのではないか、とも思います。
教えて戦力になりかけたらローテなったり、教えるほうは大変だけど、自分の希望と実際の合う合わないを感じられるいい機会だと思う。教えてから辞められるよりいい
病院全体を知るきっかけに
ローテーションすることで、病院全体を知ることができるので。
自部署でそこまで丁寧に他部署の説明はできないのでローテーションで勉強してきてもらえるのは助かる
ローテーション制度経験者
私自身、入職後配属された部署に10ヶ月してから移動になった。外科系→内科と移動したため、移動後は外科の知識、経験が役立った。
自分自信がローテーションを経た出身です。
他科の患者が入院した際に、なんとなく覚えてる処置や知識が役立ってます。
また何よりもローテーションをすることで他部署の方と顔見知りになり、転棟の際など送る際にもこの人はとにかく突っ込むから事細かに申し送ろうなどと自分なりに対策ができたりと助かりました。
何より一つ上の先輩と、他の先輩方の関わりを見れるのでどこならば自分は耐えられるかと考えたりすることもできて新人に取っては有り難かったです。
ローテーション制度は必要ない
覚えることが多くて、どれも中途半端に
ローテーションだと、結局中途半端になっているようにおもいます。新人が数ヶ月単位で部署異動は本人たちにとってもかなり苦痛のようです。
ローテーションしても覚えるのも大変
早く戦力になってほしい!
戦力として定着するまでに時間がかかるから。
先輩は1年間ずっと教育になってしまう。
そして私が新人だったらずっと習いっぱなしの1年間はすごく辛いのでローテーションのある病院は選ばない。
適性は2~3年働いてみないと…
どこに配属されても初めは皆同じ。ある程度経験して2〜3年経ってからローテーションするとやりたい事、得意な事がわかってくると思う。
2-3年経って、職場の全体が見えてからのローテーションのほうが、先輩は負担が少ないし回る側も得るものが多いと思う。
まずは配属先に慣れることを優先した方が良いのでは?
色々回っても、覚える事が多いし、新人にとってはひとつの部署にある程度慣れ、仕事が出来るよう、自信をつけさせてあげたほうがいいと思う。
色々な部署ごとの特徴を知ることは大切だけどまずは自分の決められた部署をしっかりやりきる必要があると思う
ローテーション期間も短期間だし、早く配属先になれる方が有益と思う
イラスト・まえかわしお