【母性】Aさん(25歳、初産婦)は、正常な妊娠経過で妊娠39週5日に3,100gの児を分娩した。分娩所要時間16時間30分、出血量は300ml。会陰切開、縫合術を受けた。産褥2日。Aさんは、体温37.0℃、脈拍84/分、血圧120/70mmHgである。子宮底の位置は臍下2横指、子宮は硬く触れ、血性悪露が少量みられる。乳房に熱感と緊満感とがある。授乳は1、2時間ごとに行っている。会陰縫合部に変化はないが、Aさんは「痛みがあるので座って授乳するのがつらい」と言う。この日の血液検査の結果は、Hb12.0g/dl、Ht38%であった。
Aさんのアセスメントで最も適切なのはどれか。
1.貧血がある。
2.感染徴候がある。
3.乳汁うっ滞がみられる。
4.授乳時の体位を工夫する必要がある。
―――以下解答―――
(解答)4
<解説>
1.(×)産褥期はHbが11.0g/dl以下の場合に貧血と判断される。
2.(×)発熱はなく、会陰縫合部に変化はないことから感染はないと判断する。
3.(×)乳汁のうっ滞があると、局所の発赤、腫脹、疼痛がみられる。
4.(○)座って授乳するのに苦痛があるため、体位を検討する必要がある。