【母性】Aさん(36歳、2回経産婦)は正常な妊娠経過で、妊娠37週2日に2,600gの児を正常分娩した。分娩の所要時間は3時間40分、出血量は250ml、会陰裂傷はない。生後3日目。児の体重は2,450g、体温37.3℃、呼吸数52/分、心拍数134/分である。顔面、胸部の皮膚に黄染がみられ、血清総ビリルビンは10.0mg/dl、児の皮膚は乾燥しており、手首の皮膚が一部剥離している。昨日の児の排便は4回で黄緑色の軟便、排尿回数は6回であった。
児のアセスメントで適切なのはどれか。2つ選べ。
1.低出生体重児である。
2.排泄は正常である。
3.アレルギー反応が見られる。
4.バイタルサインは正常である。
5.黄疸は生理的範囲を逸脱している。
―――以下解答―――
(解答)2,4
<解説>
1.(×)出生時の体重は2,600gであり、低出生体重児(出生体重2,500g未満)ではない。3日目に2,450gへと減少したのは、生理的体重減少のためである。
2.(○)黄緑色の軟便は胎便であり、生後2~3日で排泄される。
3.(×)皮膚の黄染は、生理的黄疸によるもので、アレルギーではない。
4.(○)バイタルサインは正常である(体温:36.5~37.5℃、呼吸数40~50回:体重が少ないほど多い、心拍数120~140回)。
5.(×)間接ビリルビンが10mg/dlを超えると高ビリルビン血症と判断するが、事例の場合は総ビリルビンが10mg/dlなので、正常範囲と判断される。