現在、日本では医療分野での外国人労働者の受け入れが注目されています。
EPA(経済連携協定)での外国人看護師・介護士の受け入れは、インドネシア・ベトナム・フィリピンの3ヵ国からとなっており、日本語能力試験での一定レベル証明や看護師国家試験に合格することも必要です。
看護業界としては人材不足を補える可能性や患者さんのグローバル化への対応もできるメリットもありますが、その他にも課題が多いようで…
外国人看護師の受け入れ
ナース専科調べ(2025年11月4日/有効回答数:20)
外国人看護師と一緒に働いたことのあるナースは、以前よりも少しずつ増えてきており、それにより実態が明らかになってきているよう。
言葉や習慣に違いがあり苦戦することも多いようですが、まじめで患者さんに優しい人ももちろんたくさんいて、やはり指導方法などにはまだまだ課題がありそう。
これからも増加するであろう外国人看護師について、みんなで考えていきたい。
一緒に働いたことがある(現在一緒に働いている)
習慣や言葉の壁
中国人新卒ナースで真面目ではあったけど、日常の常識の違いと、言葉の壁で自分をうまく発揮できず辞めていきました。国の違いは大きい。
通常の日本語は問題ないのですが、ニュアンスや緊急的なやりとりは伝わりにくいです。文化の違いや宗教的な配慮も必要になります。
日常会話が成立できないと意思に疎通がはかれない。友人の話しだと日常生活援助はできても言葉が通じなくて困ってると聞いた。
細かい日本語のニュアンスが伝わりにくいので
日本人か外国人かは関係なく…
現在、外国人の教育担当をしていますが、どこの国(日本含む)出身でも、一定数、不真面目やずるい人はいます。でも、まじめでやさしい人もたくさんいます。
患者さんに優しくて、仕事もできるけど、国家試験に受からない人とお勉強はできて国家試験も余裕で合格したけど、患者さんの評判は悪くいつも「できません」と言って仕事しない人がいます。日本人も同じか。。。
外国人看護師を雇うなら
指導者の育成も課題
日本語の試験を受かったとして1人前に育つまでにどれくらいかかるのだろう。
育てる人の育成もしないとどちらも辞めていくように思います。
先輩ナースとして宇宙人的な若手の指導さえ苦労しているのに、これ以上の負担は無理。
様々な考え方を考慮すべき
日本ではインスリンの量は医師が指示するけれど、海外(含む船の中)では看護師の裁量に任される等、そもそもの法律の違いから細かいすれ違いは避けられない。けれど、変化は新しい看護を知るチャンスなので、どんどん新しい変化を起こして相互作用を起こして欲しい、と病棟から企業に転職した看護師として願わずにいられない。
日本人、外国人にせよ資格も大事だが仕事に対する姿勢も取り入れた考えも欲しいと思います。
日本人の潜在看護師の教育育成の方を優先されるべき。
イラスト・まえかわしお