編集部セレクション
  • 公開日: 2020/5/14
  • 更新日: 2020/6/11

「グル音」「ぷーぷー呼吸」「PEG造設」…正しい略語の使い方って?

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
スタッフの記録のチェックや監査を任されるようになり、みんなの記録を見ていて、この単語や書き方はアリなのか?と感じることがありました。
例えば、腸蠕動音をグル音や呼吸音をエアー音。調べたところ、グル音やエアー音は看護師が作った造語だそうで、正式名称ではないので本当は適していないそうです。
医療者の中では共通に使っている単語で通じないこともないですが。
みなさんの現場での記録で、こんな書き方してる!や、この単語や書き方ってアリなの?と感じるものって何かありますか?

 

看護記録に略語はあり?

■看護記録は正式な記録だから…

看護記録はいざという時の判断材料となるので正しく書かなくてはなりません。スタッフが一人で悶々と悩む事ではなく、研修や委員会など病院側が対策を立てるレベルだと思います。上司にその辺どうなっているのか聞いても良いかもしれません。

カルテの開示が求められる現在は、家族が読んでも解り易いカルテの書き方が求められていますね
記録、難しいですね。

プープー呼吸とかグル音とかは論外として、そもそも略語は使わずに書くのが基本だったと記憶しています。

正直医療関係だけだとおもいます。略語で公的な文章を記載すること自体普通あり得ません。
看護記録は、略語なしで記載しています。

看護記録の書き方の基本原則を考えてみると、「客観的な記載」「正しい日本語・英語」「正確な実施時間」「真正性」「記載基準を遵守」「必要な情報のみ」などがありますね。

個人的に鬱陶しいと思うのは
・ドイツ語の記録(ヘルツ・マーゲン・カルジオ・ルンゲ・マンマ・コート・ハルン・ステルベン・ムンテラ・エント等)
・略語だらけの記録
やっぱり日本語で書いて欲しいと、個人的には思います。

基本的に名詞止めの書き方は良くないとされているので、基準がなければ「ぷーぷー呼吸」と書くよりも「ぷーぷーとした呼吸をしている」と、記録する方がいいのかなあと思いますが…
日記ではないのでできるだけ専門用語を使います。

■略語による弊害も

私たちが何気なく使っている言葉も世間的には誤用な事も多々あったりしますが、毎日使っていると、それが正解になってしまうんでしょうね。

略語や横文字使っているけど、実際それって使い方違っていないか?とか。先輩が使っているから後輩が使い始めたり。

横文字や略語を書いてたら、分かったつもりになったりとか。

救急外来にいた時、非常勤の先生に略語で報告してしまった時は、いつも即座に「何それ」って突っ込まれてました。 以後、面倒くさいと思っても、極力日本語で書く癖がつきました。

■院内の略語集の周知が必要

私も正式名称で書くよう指導を受けました。院内で決められている略語集もあり見せてもらっていました。

新卒の方はその病院の略語などを使うので、大丈夫かとは思いますが、既卒で中途採用の方は他の病院の略語を使う場合があります。
なのでその施設で統一された略語で統一出来る様に、略語集を作ると良いでしょう。

当院では記録委員会があって、そこで病院独自の記録基準、略語集に記載されていれば使ってもいいことになっています。

造語のように見えても、意外とエビデンスのある用語もありますので、気になるものを一つ一つ調べてから修正していってはどうですか。
使い慣れたものを否定するのは難しいですが、根拠を示せば理解してもらえると思います。

関連トピック:「 看護記録
イラスト・なしま

関連記事