「あれ?このルールってうちの病棟だけ?」そんな、職場での暗黙のルールってありませんか?今回は、そんな職場ならではの独自ルールについて、ご紹介しましょう!
ちょっと変わったその職場ならではの独自ルール5つ
今回は、実際に筆者がこれまでの職場に実在したor聞いたことがある、職場ならではの独自ルールについて、ご紹介してきます。皆さんの職場にもこんなルール、ありませんか?
夜勤時は、メンバー全員分の夜食を持ち合う
ある病院では、夜勤時に「お菓子」「デザート」「飲み物」など係を分担し、夜勤者全員分の夜食を持ち合うことになっていました。
中でもデザート係は、1つあたり200円以上のコンビニスイーツを人数分持っていかなくてはならないという謎の金額しばりも…。「自分が食べる分だけ個人で用意したらいいのに」と思いながらも、なかなか言い出すことはできませんでした。
新人看護師は先輩より早く出社し、退社は一番最後
筆者がまだ20代前半だった新人時代、「新人は始業時間の1時間前にはきて、先に情報をとった後、ステーション全体の掃除をする」という独自ルールがありました。
日勤での帰宅も「先輩が全員帰ったのを見届けてから帰る」という独自ルールがあったため、日勤ならば朝の7時半には出勤し、帰宅は終電時間を気にしながら「先輩、早く帰らないかな」と気にする日々を送っていました。今はもう廃止されていることを、切に望みます・・・。
休み希望は先輩から順に記入、重複の場合は家庭持ちが優先
先輩から順番に記入していく、というのはまだ理解できます。しかし、休み希望が重なった場合は、先輩後輩関係なく「家庭持ち」の人が優先されるというルールの病院もありました。
独身のナースは、お盆やお正月、ゴールデンウィークなどの休み希望が集中する連休に休むことできず、不平等さを感じてしまいます。こういうときはお互い様という意識を持ち、休み希望が重なったときには交代で取得できる環境だといいですよね。
主任が謎の「病棟費」を毎月集めている
毎月500円の「病棟費」を主任から強制的に集められる職場もありました。使い道としては、「休憩室にあるコーヒーやお菓子の補充」とのことでしたが、お菓子は毎回主任自らが買いに行き、常に自分の好きなものばかり。
ほぼ「主任の、主任による、主任のための」制度だったなぁと、その職場を離れた今は思っています。
休憩室で師長の席だけ決まっている
またある病院では、「休憩室で師長が座る席が決められている」ことがありました。
そのため、たとえその席しか空いていないという場合でも、他のナースは絶対に座ってはならず、くるのかもわからない師長のために、常にその席が空けられていました。時々休憩に来る医師ですらそこに座らなかったので、当時のその師長の権力の大きさがうかがえます。
職場にある独自ルールを改善したいと思ったら
今回ご紹介したような職場の「独自ルール」。中には「改善したい」「おかしいのでは?」と思っている方もいらっしゃると思います。 では、改善したいと思った場合はどのように対応すればよいでしょか?
同じく「おかしい」と思う仲間を増やす
職場での独自ルールは、職場を運営していくにあたり自然とできているものが多いものです。そのため、そのルールを改善したいと思った場合は、まず「このルール、どう思う?」と自分の信頼できる仲間へ相談してみましょう。
信頼している人も「私もそのルールを変えたい」と思っていたら、少しずつ「改善したいと思っている仲間」を増やしていきます。
「上司へ意見できる先輩」を巻き込もう
改善したいと考えている仲間を複数名見つけられたら、次に「上司へ意見できる先輩」も味方につけましょう。複数名がおかしいと思っていたら、それは「改善する余地のあること」なのですが、仲間同士だけですぐに上司へ言ってしまうと、上司は良い印象を持ちにくいのが現状です。
そこで、「上司へ意見できる先輩」に相談し、先輩も「改善したほうがいいね」と同意してくれれば、上司もきっと良い方向に話を進めてくれるはずです。
改善されない、あまりに理不尽な場合は転職も視野に入れてみる
改善したいと思っていても、実際には役職がついている人が有利になっているルールであれば、そのルールを役職のついていない人たちによって改善することは難しいのが現状です。
そこで、「あまりに理不尽な職場ルールで、自分たちでは改善できない」と思った場合には、転職を視野にいれることもひとつの手段です。転職によって理不尽な独自ルールから解放され、ストレスからも解放されるはずです。
別の環境を知ることで今の「暗黙のルール」に気づくこともある
実習から就職まで、ずっと同じ職場という方の場合、職場の独自ルールに気がつかないことがあります。「これは本来なくてもいいルールなんだ」「改善してもいいんだ」と気づくためにも、まずは一人ではなく、「複数名」で「おかしい」と声をあげることが大切です。
それが、職場環境の改善および人間関係を円滑にするポイントではないでしょうか。
この記事を書いたのは
山村 真子 看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。
イラスト・k.nakano