看護師といっても一人の人間。時には体調を崩すこともあります。家族の都合やトラブルなどによって当日急遽欠勤となってしまうこともあります。今回は、急な欠勤となってしまったときにどう対応すれば良いかについて、考えていきます。
急に欠勤となったときのマナーとは
まず、当日急に欠勤となった時、どのように行動すればよいでしょうか。 欠勤時のマナーについて、考えていきます。
まずは上司へ電話で報告しよう
欠勤になるとわかった時点で、まずは上司へ報告しましょう。「LINEでも良いのではないか?」と思う人もいるかもしれませんが、上司が「LINEでもいいよ」と許可している場合を除いては、まず電話で報告することをオススメします。
時間としては、日勤の場合は始業時間の30分前程度、夜勤の場合は代わりに夜勤ができる人を探さなくてはいけないため、わかった時点でなるべく早く連絡すると良いでしょう。
病欠の場合は、必ず病院を受診しよう
自分の体調不良にて欠勤する場合は、必ずその日のうちに受診をして、いつ頃出勤できるかを確認することもマナーです。看護師は、療養者のお世話をすることが仕事なため、感染症などによる体調不良の場合、無理して出勤することでかえって患者さんを危険にさらすことになります。
そのため、体調不良の場合は必ず医師の診察を受け、自分が今どういった状況なのかを知らせることが大切です。このとき、「病院受診しなくてもいい程度なのに」と考えて受診しないと、「それくらいならば出勤してほしい」と周囲が考えてしまい、不審に思われる可能性があるため、必ず医療機関を受診しましょう。
家族の看病の場合は、欠勤が続かないような対策を考えよう
子どもの看病など、自分以外の理由や身内の不幸、トラブルなどで急遽欠勤となった場合、なるべくその欠勤が続かないように、周囲の環境を整えることも大切です。数日休まなければならない場合は、どれくらい休まなければならないかも伝える必要があります。
子どもの看病の場合は、自分以外の家族が休めるかどうかや、病児保育・病児ベビーシッターを検討するなど、欠勤が続かないようにするための方法を調べてみましょう。「協力してくれる家族がいないから、無理です」と調べずに言うのではなく、「調整したけれど、難しかった」と説明すれば、職場の方々も「それなら仕方ない」と納得してくれるはずです。
急な欠勤の後、出勤した時にしなければならないこと
急な欠勤をしてしまった後の初出勤日には、ぜひ以下のことをしてみるよう、心がけてみてください。それだけで職場での印象がぐっと良くなるはずです。
まずは欠勤したことを謝罪しよう
急な欠勤は、職場に対して少なからず迷惑をかけてしまう行為です。欠勤しか他に対応策がなく、仕方がなかったケースもたくさんあると思いますが、まずは当日欠勤したことを、職場の方々へ謝罪しましょう。これは看護師に限らず、社会人としてのマナーです。
「私だって休みたくなかった」「体調不良だから仕方ない」という考えで、謝罪をしないでいると、あまり良い印象を与えないばかりか、「非常識」と信用を失うこともあります。まずは急に欠勤したことをお詫びしましょう。
謝罪の気持ちをお菓子など物で表す
対応方法として、謝罪の気持ちをお菓子など物で表すことについては、賛否両論があります。「物で謝罪の気持ちを伝えることは大切」と考える人もいれば、「誰だって当日欠勤する場合もあるのだから、わざわざ物を買う必要はない」という人もいます。
筆者は、「自分は良いと思っても、相手はそう思っていないこともある」ことから、特に新人や転職して初めて欠勤した場合、一度は物で謝罪の気持ちを表すことが良いと考えます。そして他の方々はどう対応しているかを見極めた上で、その後は物で表した方が良いのか、言葉だけで良いのかを判断していくことをオススメします。
欠勤した時、誰がどのようにフォローしてくれたかを確認し、一言声をかけておこう
当日欠勤した場合、その日に出勤した方がなんらかのフォローをしてくださっているはずです。そこで、欠勤した日に、誰がどのようにフォローしてくれたかを確認し、一言声をかけておくことも、大切です。
例えば、自分が受け持つ予定だった人を代わりに受け持ってもらった場合は、 「あの日、受け持ちを増やしていただいてありがとうございました」など、一言直接声をかけることで、相手の印象が悪くなることはまずありません。
チームで働く看護職だからこそ、周囲への心配りが大切
当日欠勤について、「自分は別に気にしないから、自分の場合も大丈夫だろう」と考えてしまうことが、一番危険です。看護師は、チームで働く職業です。
だからこそ、周囲の気配りはとても大切となります。しかも、限られた人数で仕事を分担しているとなれば、多かれ少なかれ、欠勤することで迷惑をかけるため、相手の立場に立って謝罪やお礼の気持ちを表すことはマナーとして必要です。それが、これから先、一緒にチームの一員として助け合い、良いコミュニケーションをとりながら仕事をしていく上で大切なのではないでしょうか。
この記事を書いたのは
山村 真子 看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。
イラスト・k.nakano