転職するにあたり避けては通れないもの、それが職務経歴書の作成です。今回は、採用担当者に「伝わる」職務経歴書の作成方法について、ご紹介したいと思います!
職務経歴書に記載する項目は、これ!
履歴書に同封されている職務経歴書は、ただ線が引いてあるだけのものが多いため、「何を記載すればよいの?」と途方に暮れてしまう方もいるかと思います。そこで、まずは職務経歴書に記載すべき項目について、ご紹介しましょう。
■職務経歴
職務経歴書、というくらいですから、まず記載しなければいけないのが「職務経歴」です。職務経歴とはこれまでに経験してきた仕事のことで、すべての入社、退社についてを記載します。
ここでは簡潔に以下の内容を記載します。
- 病院名
- 勤務した期間
- 診療科
- 職種(正社員、主任等)
■業務内容
業務内容は、それぞれの職務経歴に応じて箇条書きで記載するとわかりやすいでしょう。
例えば、脳外科・神経内科病棟で勤務した場合…
- 脳卒中の急性期から回復期(発症後2週間前後)
- 急性・硬膜化血腫の術前術後
- 腹臥位での排痰促進
- 人工呼吸器管理
このように、「その病棟によって体験できた症例および身につけることができた技術・知識」について記述します。
より詳細に記載した方が良いという意見もあるのですが、「看護業務全般」、特に「入浴介助」「食事介助」といった、病棟に勤務していたならばほとんどの方が経験していることは、採用担当者でも想像はつくことなので、ここでは省略しても良いでしょう。
それよりも、上記の例のように「その病棟だからこそ経験できた業務」を箇条書きで記載することで、採用担当者にわかりやすく、端的に自分の経歴をアピールすることができます。
■活かせる経験・技術・知識
自分の職務経歴、業務内容をふまえて、転職先へ自分がどういった看護ができるかをアピールします。
<看護経験のアピール例>
- チームナーシング制でのリーダー業務
- 糖尿病チームとしての活動
新人から経験豊富な方まで幅広い年代の方が働いていた病棟において、リーダー業務を経験し、看護師間での年代に応じた対応および先生方とのコミュニケーション方法について学びました。
病院内に設置された「糖尿病チーム」の一員として、血糖コントロールが難しい糖尿病患者さんについてどのようなアプローチ方法が良いかカンファレンスを行い、対応方法について検討、実行していました。また、病棟内でも糖尿病患者への対応について他スタッフからの相談を受けたり、対応策を検討したりしました。
自分の強みや発揮できる技術を自覚しているかについても、見られていますので、このように、アピールしたい「経験・技術・知識」について、項目ごとに詳細を記載すると伝わりやすいでしょう。応募先の病院で活かせる技術や経験がある場合は、少し詳しく記載します。
■自己PR
これまで記載したことを踏まえて、自分のPRを行います。履歴書では欄が小さく、記載できる内容も少ない分、こちらではより「こういったことをしたいので、貴院へ入職したい」というPRできる場所として使えます。
<自己PRの例>
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私はこれまで、糖尿病チームの一員として院内の様々な糖尿病患者の症例を経験しました。その中で、より糖尿病の知識を深め、将来的には糖尿病認定看護師を取得したいと考えるようになりました。
貴院では糖尿病治療に力を入れている他、認定看護師取得の支援体制が整っているため、貴院にてより経験を積み、糖尿病看護をより深めて行きたいと考えています。
このように、「なぜ数ある職場の中からその職場を選んだのか」を記載すると、転職の目的がはっきり相手に伝わります。
職務経歴書は、こうして作成しよう!
記載する内容がわかったところで、実際に作成するにあたっての注意点をご紹介します。
職務経歴書はパソコンでの作成がオススメ
「履歴書は手書きが良いって学生時代に聞いた、職務経歴書も手書きの方が良いのでは?」と思っている方もいるかもしれません。
確かに、履歴書は手書きにすると熱意が伝わって良い、という意見もありますが、一方で職務経歴書は多くの情報をまとめる必要があるため、パソコンで作成したほうが、面接側としても読みやすく、伝わりやすくなります。
また職務経歴書をパソコンで作成することで、面接時に「パソコンが使える」と好意的に受け止めてもらえることもあり、アピールにもなるのでオススメです。
「読みやすい」を意識する
採用担当者は日々たくさんの書類に目を通しています。そのため、「面接官にとってどれだけ読みやすいか」を意識することが大切です。
業務内容については、つい長文で書いてしまいがちなのですが、あえて箇条書きにしてコンパクトにまとめることで、「この人はこういった経験があるのか」ということを相手にわかりやすくアピールすることができます。目安はA4用紙に2枚程度です。