• 公開日: 2019/6/26
  • 更新日: 2019/7/16

もう精神的に限界です!「新人なんだから頑張れ」に答えられない

「新人なんだから、頑張ってね」そう言われることに対し、疲れてしまうことはありませんか?「もう限界だ」と感じている方もいらっしゃることでしょう。

そこで今回は、なぜ「新人なんだから」という言葉に対して疲れを感じてしまうのか、どう対処すればよいのかについて、一緒に考えてみたいと思います。

 

なぜ先輩は、すぐに「新人なんだから」と言うの?

そもそも先輩たちは、なぜ毎日のように「新人なんだから」と言ってくるのでしょうか? まずはその原因から考えてみましょう。

先輩が自分の経験「のみ」で新人を見ている

ここ数年で「働き方改革」が叫ばれるようになり、看護師の職場でも少しずつではありますが「定時に帰れるように」「過度な残業がないように」といった職場改革が行われ始めています。

しかしこの改革は、今まさに始まったばかりです。先輩ナースのほとんどは「新人=頑張るべきもの」というこれまでの考えに縛られており、その結果、過度な期待を新人ナースにかけてしまっているのが現状です。

実際に、筆者が新人時代だった10数年前は、新人ナースは終電まで病院に残って勉強をすること、そして勤務日は始業時間の1時間以上前には職場へ着いていなくてはいけない、という決まりがありました。

今となっては「なんでそんな決まりがあったのだろう?」と疑問しか残りませんが、こういった経験をした先輩方が、それと同じとまではいかなくとも、それに準ずるくらいの期待をしてしまう傾向にあるようです。

ケース2 ただ純粋に「頑張って欲しい」という気持ちの表れ。でも・・・

先輩たちは、新人ナースに対して「早く一人前になって欲しい」という期待をしています。だからこそ、「頑張って」という声かけには、純粋に「応援したい」という気持ちが表れている、ともいえます。もちろん、いくら純粋にそう思っていても、受け取る相手が負担に感じてしまっては、元も子もないのですが、その負担を感じ取れず、つい「頑張って」と伝えてしまうこともあるように思います。

 

もー無理!「新人なんだから」には、こう対応してみよう

こういうとき、新人ナースはどう対処していけばよいでしょうか?そのヒントを考えていきましょう。

まずは自分が「辛い」ということを伝えてみよう

大切なことは「辛いということを、周囲へ直接言葉で伝えること」です。

看護の現場では、患者さんがメインのため、どうしてもスタッフの状況まで周囲が“察して対応”することが難しいこともあります。そのため、はっきり言葉で伝えないと「辛いと思っていることに気がつかなかった」ということもあり得るのです。

まずは言葉で直接、今「頑張れということが辛い」ことを先輩へ伝えてみましょう。そのことできっと、解決の糸口が見えてくるはずです。

次の休日は、仕事を忘れて思い切り遊ぼう

辛い、限界、そう感じた時こそ、お休みの日は思いっきりリフレッシュをするように心がけてみましょう。近所の温泉施設へ行ってもいいですし、ショッピングに出かけるのもよしです。

大切なのは「家の外へ出る」こと。日常である、家・職場から物理的に離れることで、自分自身をリフレッシュしてみましょう。

ちょっと視点を変えて、考えてみよう・・・実は先輩も同じ悩みをもっているかも

少し余裕が出てきたらぜひ考えていただきたいのが、「実は先輩も同じような悩みをもっているかもしれない」ということです。

先輩だから、コレができて当然だろう。
先輩だから、私よりもこういったことができるはず。

そうあなたが思っていることが、実は先輩ナースにとって負担になってしまっているかもしれません。「新人だから」「先輩なのに」というフィルターを外して、一同僚として、先輩との付き合い方を捉えなおしてみると、今まで見えなかった風景が見えてくる可能性もあります。

 

最初の1~2年間の頑張りが、その後の自分を支えてくれるはず

筆者は長い看護師人生を歩んできましたが、振り返ってみても一番大変だった時期は「新卒すぐの1~2年間」です。しかしその1~2年の頑張りがあったからこそ、「新卒の時にあれだけ頑張れたんだから、もう少しだけ頑張ってみよう」と今は思うことができます。

辛い気持ちを相談したり、休日に発散させたりしながら「もう少し頑張ろう」と積み重ねていくことで、今でも看護師として働けている、と感じています。ぜひ今回お伝えした対応策を使いながら、この1~2年間を乗り切っていただけたらと思います。頑張れ、新卒ナース!

 

この記事を書いたのは

山村 真子

看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。

 

イラスト・ツヤコ

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