リサーチ・インタビュー
  • 公開日: 2017/12/15
  • 更新日: 2019/7/8

ナース∞無限大|薬や治療では届きにくい心のケア、音楽がきっと力になる。患者さんと看護師に向けて歌います。現役看護師+αユニット「Nurse House」

「ナース∞無限大」では、看護師業務以外でもイキイキと活躍されているナースを取り上げて、ご紹介しています。今回ご紹介するのは、12月1日にCDデビューした現役看護師+αユニット「Nurse House」。地域に密着したヘルスプロモーション活動をしてきたNurse Houseが「音楽」という分野に活動の幅を広げました。患者さんの心に寄り添った気持ちのケアに、音楽がチカラになるのではないか…「看護すること」に真摯に向き合い、活動を広げるナースたちの姿に迫ります。

患者さんに向けた応援歌、ナースに向けた応援歌、ナースだから歌える歌がある。現役ナースのLIVEに行ってきました!

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病棟ナース、オペ室ナース…普段は、病院で働いている現役のナースたち。
今日は、ナース服を着てステージに立ちます。
12月1日、池袋FIELD。記念すべき「Nurse Hounse」のCDお披露目ライブ初回に、ナース専科が取材に行ってきました!

CD1曲目は、アップテンポで元気が出る曲「晴れ渡れ」。

square_234568_live1 新曲「晴れ渡れ」。メンバーの笑顔が、とっても印象的でした。

「♪泣かないでBaby 空よ晴れ渡れ」
「♪時にとなりを歩き 時に背中を支え 時には一歩前導こう
喜びや幸せ かき消されるような痛みに 少しだけ疲れてるでしょう?」
「♪つまづいた足がまだ痛むなら 肩を貸すから 歩いてみよう未来へ」


病気や怪我でなくても、弱っているときに聞いたらホロリとしてしまいそう。もう少し頑張ろう、明日もがんばろう、聞く人をそんな気持ちにしてくれる一曲です。 毎日患者さんに寄り添うナースだからこそ、いろんな気持ちを込めて歌えるのだろうなと思いました。

2曲目は、ちょっとスローな「ありがとうの花束」。

square_234568_live2 新曲「ありがとうの花束」。お客さんも聞き入っていました。

「♪嬉しいこと 悔しいこと 忙しく忙しく過ぎるけど
耳をすませば ありがとうって声が 聞こえてくる」
「♪強くもない 柔くもない 何でもない私の両の手を
あたたかいね 優しい手だねって その言葉チカラに変わる“ありがとう”」
「♪逃げ出したい…そう思う日もあった 歩いた道 間違いない」


毎日頑張って生きている人たちへの応援歌に聞こえました。 大変なこともたくさんある。でも、働いて、一生懸命何かをしようとして、生きている。 なんだか、ナースの皆さんを身近な存在に感じる一曲でした。

楽曲提供は、「あいのり」の主題歌「明日への扉」も手掛けたnao。 作詞は、元看護師勤務のシンガーソングライター結花乃さん

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nao(なお):作曲家・編曲家・音楽プロデューサー

2002年に川嶋あい(ai)とI WiSH(アイウィッシュ)を結成 、その後『明日への扉』がフジテレビ系「あいのり」の主題歌に採用される。翌年SME Recordsより正式メジャーデビュー、『明日への扉』がミリオンセラーを記録。2005年にI WiSH解散した後は、川嶋あいのサウンドディレクターを担当しつつ作曲家・編曲家としての活動を本格的に開始する。

結花乃(ゆかの):シンガーソングライター

看護師経験を経てシンガーソングライターになった、異色の経歴の持ち主。2016/9/7 デビューミニアルバム 「花一匁」をリリース。CDジャケットのデザインも自ら手がける。LIVE当日は、スペシャルゲストとして参加、新曲「快速流れ星」も披露。


Nurse Houseのメンバーは多種多様。 共通するのは、みなさん「看護師資格」+「α」を持っているということ

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Keiko:小児科ナース+チャイルドボディセラピスト

伝えたい音楽の力は?「希望」
小児科ナースとして、早く生まれた子・疾患を持って生まれた子・生命危機的状態の子やそのご家族の看護に従事されているKeikoさん。子どもは「希望」を持っているものだと日々感じています。早く元気になって欲しいと願っているご家族の気持ちや、小さな命に対して治療を行なう医療スタッフの気持ちを、歌を通して少しでも支えたい、と活動されています。

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Rico:手術室ナース+保健師

伝えたい音楽の力は?「勇気づけ」
オペ室ナースとして勤務されているRicoさん。手術を受ける患者さんとそのご家族と毎日関わる中で、患者さんの不安を少しでも軽減し前向きに手術を受けられるよう、看護師としてできることは何なのか、日々考えています。オペ室では、患者さんの好きな曲を流したりもしているとのこと。麻酔がかかっていても、曲が流れると患者さんの表情が少し和らぐことがあるのだとか。音楽は、困難を乗り越えるために必要な勇気を与えてくれると感じています。

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Yuuka:内科ナース+医療経営管理

伝えたい音楽の力は?「夢」
内科系病棟のナースとして、日々病と共に生きる患者さんを看護されているYuukaさん。Yuukaさんが勤務されている病棟では、年に1回演奏会を開催しているのだとか。看護師1年目のときに担当した患者さんが、その演奏会を何ヶ月も前から楽しみにされているのを知り、音楽がいかに心の支えになるものなのかを実感したのだそうです。身体は自由に動かせなくても、音楽が気持ちを自由にしてくれる。看護師だからこそ、音楽で伝えられることがあると考え、活動されています。

ライブで、「医療×音楽のちから」としてトークセッションに登壇したメンバーのみなさんです。 Nurse Houseで音楽ユニットとして活動するナースは20名前後、Nurse House全体では、45名前後のナースがメンバーとなっています。現役看護師として働きながらも、+αを持っている方々が集まって、Nurse Houseとして活動されています。


ほんとは、もっといろんなことができる。 Nurse Houseは「看護」と「看護師」の可能性を見つめています

Nurse Houseは、「地域に根付いたヘルスプロモーション活動」、「看護師が自分に合った新しい働き方や活躍の場を見つけられるようにする活動」、「看護師という職業がさらに憧れの職業になるように広める活動」をしています。

例えばこんな活動をしています

  • 病院に行くほどではないけど ”ちょっと聞きたい、看てもらいたい” に応える「身近なナースステーション」を、郵便局など地域の身近な場所でオープン

  • ピンクリボンフェスティバルや地域のイベントにてブース出展。ヘルスケアセミナー、育児相談、健康相談、骨密度測定、血圧測定、ハンドマッサージ、ナースのお仕事体験、などのコンテンツを実施

  • 今回、Nurse Houseは新たに活動の幅を広げ、「音楽」というジャンルに飛び込みましたが、その背景には「看護」があります。

    病気と闘う患者さんの辛さ、余命宣告され、現状と死への不安に陥る患者さん、入退院を繰り返す患者さん、長期入院で何か生きがいを見出したい患者さん、痛い治療や処置で頑張っている小児病棟に入院している子どもたち、そして毎日過酷でストレスフルな勤務をしているスタッフ…
    「NurseHouse」看護師が歌う楽曲を通して患者さんへ笑顔と勇気を届けたい|CAMPFIRE
    最も傍にいる看護師こそ、これらを緩和できるようなケアをすることができるはず。心のケアをしたい。
    「元気」「癒し」「楽しみ」「リラックス」「不安の軽減」「苦痛や痛みの緩和」を普段の看護ケアではなく、歌という方法で患者さんのココロの奥に何らかのメッセージを伝えられるのではないかと考えていました。

    「NurseHouse」看護師が歌う楽曲を通して患者さんへ笑顔と勇気を届けたい|CAMPFIRE
    医療に従事する看護師だからこそ伝えることができるメッセージを、「音楽の力」を用いて患者さんのココロの奥に届けたい、そして、全国に私たちの歌を届けて、患者さんを勇気づける存在となりたい
    「NurseHouse」看護師が歌う楽曲を通して患者さんへ笑顔と勇気を届けたい|CAMPFIRE

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    CD製作、お披露目ライブの後は、全国の病院を訪問し「音楽の力」を患者さんに届けに行くとのこと。今後の活動にも注目です。

     

    取材・撮影・執筆/ナース専科編集部 川口萌

    ● INFO ●
    Nurse House(ナースハウス)

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