• 公開日: 2014/1/25
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2009年度(第98回)看護師国家試験 過去問題 午前107

【老年】85歳の女性。6年前にアルツハイマー型認知症と診断され、自宅で生活していた。呼吸器疾患の既往はない。4日前から発熱し肺炎と診断され入院した。入院後抗菌薬の点滴静脈内注射によって速やかに解熱した。その後、行動範囲も拡大したが、廊下で失禁していることが数回あった。トイレまでは誘導すればスムーズに排尿があり尿量は確保されている。

尿失禁のタイプで最も考えられるのはどれか。

  1. 腹圧性尿失禁

  2. 切迫性尿失禁

  3. 溢流性尿失禁

  4. 機能性尿失禁

―――以下解答―――









(解答)4  

<解説>

1.(×)腹圧性尿失禁とは尿道括約筋の低下により、腹圧が高まった瞬間にみられる尿漏れである。女性や前立腺摘出術後に起こりやすい。

2.(×)切迫性尿失禁とは、膀胱が過敏になり少量の尿量でも強い尿意が起こるものをいう。原因に膀胱炎などがある。

3.(×)溢流性尿失禁は、尿閉が続き、これ以上膀胱に尿が貯められなくなった状態で、尿が膀胱から漏れだすものをいう。前立腺肥大症にみられる。

4.(○)機能性尿失禁は膀胱機能は正常だが、身体機能・認知機能の障害のためにトイレに間に合わなくなることをいう。

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