エッセイ

新人看護師から嫌われるプリセプターはこんな人

2019/9/2

プリセプターは、新人看護師を指導していく上で重要な役割を担っています。だからこそ、新人とは良好な人間関係を維持したいもの。

今回は、新人から嫌われるプリセプターの特徴と、良い距離感でいるためのヒントを考えていきたいと思います。

 

新人から嫌われるプリセプターは、こんな人

新人から嫌われるプリセプターの特徴に、あなたは当てはまってしまっていませんか?

自分が良いと感じた指導方法を、そのまま後輩にもしている

プリセプターになるのは3年目~5年目の、比較的経験年数が浅く、新人ナースにより近い存在の看護師が多いです。そのため、自分の新人時代に受けた指導方法をそのまま後輩であるプリセプティにもしてしまいがちです。

しかし、自分が新人時代に受けた指導方法が、そのまま後輩にも適しているとは限りません。仕事終わりに一対一で指導してもらっていたのが良かったからとそれを新人さんへやろうとしても、新人さんとしては「仕事が終わったのなら帰りたい」と反感を覚えてしまうかもしれません。

自分が良かったからといって、それが必ず新人である後輩にも良いとは限らないのです。

先輩の意見をただ伝えるだけになってしまっている

プリセプターといっても、職場の中ではまだまだ先輩から指導を受ける立場。そのため、新人への指導方法についても、日々先輩から様々な意見をもらいます。それを、「〇〇先輩がこう言っていたよ」「××さんが昨日、こうだって言っていたけど」など、ただ先輩の意見を伝えてしまっていないでしょうか?

プリセプター制度とは先輩からの意見を新人へ伝えるだけの制度ではありません。伝言役になってしまうと、新人看護師からの信頼は失われてしまいます。

新人と話す機会を設けていない

プリセプターを引き受ける世代は、病棟である程度仕事を任されるポジションでもあるため、夜勤に入る回数も多く、新人看護師と一緒の勤務帯でなかなか働けません。そのため、話したくてもなかなか話す機会がないのが現状です。

しかし新人看護師にとって、一番の相談相手であるプリセプターと話す機会がないというのは、とても心細いことです。話す機会がないと、お互いのことを理解することができず、良好な関係を保てなくなり、信頼関係がゆがんでしまうこともあります。

厳しすぎて何をやってもダメ出しする

新人看護師は、学校を卒業して間もなく、経験もほとんどないため、できないことも多く、失敗もします。しかし、できないことすべてにダメ出しをすると、新人看護師も自信を失い、できることでさえもできなくなってしまうという状況に追い込んでしまうこともあります。

気分や体調によって対応が左右される

誰でも気分が落ち込んでいたり、体調が悪かったりして、機嫌が悪い時はあります。しかし、機嫌が良い時と悪い時の落差が激しく、感情が表に出やすい人は、新人看護師も対応に困り、いつも顔色をうかがってばかりいなければなりません。そうなると新人看護師とも心理的に距離ができてしまうでしょう。

 

嫌われるプリセプターにならないために

学生時代とは違い、社会人として良い関係を築いて付き合うということは、常に友達のように仲良しでいるということではありません。では、指導相手である新人看護師と良い距離感で、かつ嫌われない関係を築くためには、どうすればよいのでしょうか?

自分の新人時代とは違うことを意識する

まず、一番にやらなくてはいけないこと。それが、自分の新人時代とは違うということを意識するということです。「自分は新人時代、こうしたのに」「新人なら、こうすべき」「新人時代は、厳しく指導を受けるもの」という考えを一度捨てて、新人看護師を一人の看護師として接することが大切だと考えます。

受けてきた教育も、育ってきた環境も違うからこそ、自分の新人時代と比べたり、ダメ出しばかりせずに、指導方法を考えていくことをおすすめします。

先輩の意見に加えて、自分の意見もしっかり伝える

先輩からの伝言係ではなく、伝える時には自分の意見も一緒にしっかり伝えるようにしてみましょう。

例えば、「清潔補助の時、動きが遅い」と先輩から指導された場合、「まだ自分のことで精いっぱいで、周囲の動きが見えていないから、動きが遅いって指導されるのだと思う。どうすれば余裕がない状況を打破して、周囲の動きを見て動けるようになるのか、一緒に考えよう」というように、なぜそのように先輩が評したのか、どうすればその指導を次に活かせるのかなどを一緒に考えてあげることが、プリセプターとして大切だと思います。

様々なツールを使って、新人と積極的にコミュニケーションをとる

「新人看護師となかなか直接話す機会がない」というのは、多くのプリセプター共通の悩みかと思います。筆者が新人・プリセプターを過ごした時代とは違い、今はメールやSNSなど、直接会って話せなくとも、コミュニケーションをとれるツールはたくさんあります。

例えば筆者の場合は、この時代にあえて交換日記を採用したことがあります。指導内容はもちろんのこと、あえて手で書いてもらうことで、日記の文字や文章の長さから、「今日は疲れていたのかな?」「何かあったのかな」と感じ取ることができ、内容について新人看護師へ直接訪ねることもできました。

また、自分の体調がすぐれない、余裕がなくて新人看護師へきつくあたってしまいそう、という時にも直接話すのではなくメールやSNSを使うことで冷静に対処できることもあるでしょう。

このように、直接話す機会がなくとも、様々なツールを使うことで、コミュニケーションをとることは十分可能です。

 

嫌われず、でも仲良くなりすぎないことがプリセプターのポイント!

新人看護師にとって、プリセプターは一番の相談相手です。そのため、嫌われないようにすることはもちろんのこと、一方で仲良くなりすぎないことも大切です。

実際に筆者は過去、プリセプティと仲良くなりすぎてしまったために、指導がうまく伝わらなくなってしまったケースを経験しています。ぜひ、「嫌われず、でもほどよい距離感」を目指していただけたらと思います!

 

この記事を書いたのは

山村 真子

看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。

イラスト・BUFFALO-PEKO

エッセイの新着

関連するキーワード

検索