エッセイ

看護師を辞めたいと考えているあなたへ、「元看護師」が伝えたいこと

2019/8/12

看護師として数年働いていると、実は看護師を辞めたいな…と思ってしまうこともあると思います。 そこで今回は、一時期「元看護師」だった筆者が自身の経験も踏まえ、看護師を辞める前にぜひ知っておいていただきたいことを、お伝えしたいと思います。

 

看護師を辞めたいと思ってしまう理由

辛い実習を経て、せっかく看護師になったのに、なぜ今、看護師を辞めたくなってしまうのでしょうか。まずはその理由から考えてみたいと思います。

職場で通用する知識と技術を一通り習得できたから

看護師になり数年が経つと、職場で行う一通りの看護技術や知識は、習得することができているはずです。がむしゃらに勉強し、「早く一人前になりたい」と思っていた新人の時期を経て、ふと立ち止まったとき、これまで頑張ってきた疲れが一気に出てしまい、「看護師以外の職業も経験してみたい」という思いに駆られてしまいます。

委員会や後輩指導など、看護以外の業務が増えてきて、自分のやりたい仕事ができない

看護師の職場では、通常の看護業務に加えて様々な業務があります。特に病院の規模が大きければ大きいほど、委員会や係、症例検討などの業務が増えてしまい、看護業務以外に割かなければいけない時間が増えていきます。 そのため、「こんなパソコンの前で書類仕事をするために看護師になったんじゃないのに」という思いが出てきてしまい、「もういっそのこと、辞めてしまいたい」と感じてしまいます。

残業等が多く、他の職種がまぶしく見えてしまう

残業をしないようにと周囲が気を遣う新人時代を過ぎ、3年目頃になると先ほどご紹介したような委員会業務や症例検討なども始まっていくため、残業時間はどんどん増えていきます。 帰る時間が遅くなるだけでなく、仕事を自宅へ持って帰ることもでてきてしまう中で、アフター5を充実させているOLの話などをテレビで見てしまうと、つい「看護師じゃなくて、私もこういった仕事をしてプライベートを充実させたい」と思ってしまいます。

 

辞める前に知っておいてほしい、辞めた後の3つのこと

筆者は結婚を機に、一度看護師を辞めています。看護師を辞めたことで気づいた、3つのことをご紹介します。

看護師以上の条件で働ける職場はほぼない

看護師は国家資格がないとできない仕事であるため、専門性の高さから基本給なども他職種に比べると高く設定されています。そのため、いざ看護師以外の職業で働こうとすると、その金額の違いに驚いてしまいます。 また、福利厚生についても、看護師の職場よりも良い条件を提示されることは少なく、看護師以外で働くことの厳しさを実感することになります。

ブランクの有無はその後に大きく影響を与える

筆者は4年のブランクを経て、現在は看護師として復職をしています。そのため、同じ年に看護学校を卒業し、ブランクなしで働いている方に比べると、私は知識も経験も少ない状態です。今はブランクなしで働いてきた方の「後輩」という立場で働いています。

また、看護師をしていなかった4年の間に、看護技術でも様々な細かい変化があり、その違いを一つひとつ確認することが必要で、新たに学び直さなければいけないことがたくさんあります。たかが4年と思われるかもしれませんが、この4年の差はとても大きく、復職して1年が経過した今でも戸惑い、そして勉強する日々です。

看護師そのものを辞めるのではなく、職場を変えてみるのも手段

復職するにあたり、今までとは少し違う職場環境で働くことにしたのですが、そこで気づいたのは「同じ看護師の職場でも、職場によって対応は全然違う」ということです。 これまで働いていた職場では、先輩たちが先にとりたい休日を話し合うために、希望の休みを取ることは難しい状態でした。またお正月やお盆も固定メンバーがまとまった休みを取るために、なかなか長期の休みがとれず「このような環境では、結婚後に仕事を続けることは難しい」と感じ、退職しました。

しかし今の職場では、以前の職場であったような休日体制ではなく、とても働きやすくなっています。当日突然子供が熱を出して休んだとしても、皆さん快く対応してくださいますし、お盆やお正月などは、先輩後輩関係なく話し合いによってスケジュールを組むため、とても助かっています。職場によってこれほど違うことに、辞めるまで気がつきませんでした。 看護師そのものを辞めるのではなく、まずは職場を変えてみるというのも手段だと思います。それぞれの事情を加味してくれる看護師の職場もあるはずなので、自分に合った職場で働き続けることも可能です。

 

どんな判断をしても、必ず自分のためになる!

「せっかく看護師になったんだから、もう少し続けてみたら?」そう言うことは簡単です。でも、一度看護師を辞めたとしても、その経験は後々、必ず自分のためになるはずです。 筆者自身、一度看護師から離れたことで改めて「看護師として働きたい」と思えるようになり、今に至っています。だからこそ、「絶対に辞めないで」ではなく、「どんな判断をしても、必ず自分のためになるよ」と、お伝えしたいです。

 

この記事を書いたのは

山村 真子

看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。

イラスト・はや舌

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