• 公開日: 2019/8/3
  • 更新日: 2019/11/11

看護師へのジョブチェンジ、ここが辛いよ…

新卒看護師として働いている方の中には、他職種の社会人経験を経て看護師になった、という方もいらっしゃるかと思います。社会人入試を取り入れている看護学校も増加しており、看護師へ「ジョブチェンジ」された方の割合も増えている一方、違う職業を経験されているからこその「辛さ」もありますよね。

 

看護師へのジョブチェンジのきっかけと、入ってからの「ギャップ」

看護師へジョブチェンジされたきっかけとしてよく聞くのが、以下の3つです。しかし、実際に働いてみると、看護師になったきっかけとのギャップに戸惑う方も多いようです。

看護師の資格さえあれば「ずっと働ける」と思ったけれど、想像以上の体力仕事!

求人誌や新聞広告を見ていると、いつも掲載されている看護師の求人。そのため、「看護師の資格さえあれば、ずっと働ける」という理由から、看護師へジョブチェンジするケースがあります。 しかし実際に看護師として働いてみると、「想像以上の体力勝負なため、ずっと働けるか不安」になってきてしまいます。鳴り止まないナースコールへの対応に加え、毎日の清潔&排泄ケア。ベッドや車椅子への移動介助も多く、体力を使う仕事が多いため、家に着く頃にはヘトヘトです。

ストレートで看護師になった同期と比べ、ジョブチェンジした方は年齢も重ねているため、体力的にかなり辛いと感じています。そのため、「看護師の資格があっても、ずっと働き続けることは難しいかも…」と思ってしまう方が多いのです。

看護師の資格さえあれば「どこでも働ける」と思ったけれど、不採用になる職場もあった…

これは特に、40代以上の新卒看護師の方から多く聞く話です。たくさんある求人の中から、積極的に大学病院や規模の大きな病院へ応募して、私以外の同級生はほぼみんな採用されていたのに、私だけダメだったというのは、実は珍しいことではありません。

大学病院など、全国から応募があるような有名な病院の場合は、「これから先、どれだけ長く働いてくれるか」という点から採用者を決めるケースも多く、ある程度歳を重ねた方を不採用としてしまうケースが、残念ながらあります。「看護師の資格さえあれば、どこでも働けると思っていたのに」と、出鼻をくじかれたような気がして、ショックを受けてしまいます。

女性が多い職場だから、子育てに理解があると思っていたのに、できない夜勤を勧められてしまう

男性の割合が増えてきているとはいえ、看護師の職場は今でも圧倒的に女性が多数のため、子育てに理解があると思われがちです。しかし、まだお子さんが小さく、面接時に「夜勤はできません」と伝えていたにもかかわらず、就職後、所属先の師長から「いつから夜勤はできるようになるの?」と言われてしまうケースは、たくさんみられます。

特に新人看護師として学ぶことが多い時期は、女性が多い看護師の職場であっても、子育てと仕事の両立は容易ではありません。

 

ジョブチェンジならではの辛さは、こうやって乗り切ろう!

看護師へのジョブチェンジで感じる、これらの辛さですが、考え方を変えることで乗り越えることは可能です!そこで、これらの辛さの乗り切り方をご紹介します。

本当に辛いのは、はじめの1年間

「看護師ってこんなに辛い職業なの?」と感じている方へまずお伝えしたいのが、「1年目に感じる辛さは、経験年数を重ねることで少しずつ減っていく」ということです。新人看護師としての1年は、筆者自身も思い出したくないくらい、辛く大変な日々でした。

しかし、1年ずつ経験を重ねることで、同じ患者さんの移譲でも「お互いが楽な方法」が身につきますし、ナースコールへの対応についても、「すぐに行かなくてはいけないケース」と「そうでないケース」がわかってきます。そうして少しずつ経験を積むことで、「体力」だけに目が行きがちだった仕事内容が、少しずつ変化していくはずです。

准看学校の実習先となっている病院を探してみよう

年齢を理由に採用を断られた、という方へぜひオススメしたいのが、「准看学校の実習先となっている病院を探してみる」ことです。准看学校の実習先となっている病院は、学生がそのまま採用となっているケースも多く、幅広い年齢層の方を採用しています。規模も大きい病院が多いため、「規模の大きい病院で働きたい」と考えている方は、ぜひ検討してみてください。

前職や自身の経験を、看護師として生かしていこう!

看護師へジョブチェンジされた後、「看護師以外の職業経験があること」「子育て中であること」を、自分の「デメリット」にしてしまっていませんか?看護師しか経験がない人が多い職業だからこそ、看護師以外の職業経験は、ジョブチェンジした皆さんにとって、何よりの「メリット」になるはずです!

例えば、以前SEとして働いていた方は、そのパソコン知識を生かし、病棟内でもパソコン作業が苦手な師長の指南役となり、師長から信頼を得ていましたし、子育て中の方は、子供のいる患者さんに対して精神的なフォローを上手に行うことができていました。 このように、ご自身の経験を「デメリット」として捉えず、ぜひ「メリット」として生かしていただければと思います。

 

看護師以外の職業経験を強みに!

ジョブチェンジされた方々は、その年代も前職も様々です。「若い人やストレートで看護師になった人ばかりだから、働きづらい」と感じている方もいらっしゃるかもしれませんが、ぜひご自身の経験を強みにしていただけたらと思います。皆さんのように、ジョブチェンジされた方々を待っている職場が、必ずあるはずです!

 

この記事を書いたのは

山村 真子

看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。

イラスト・ツヤコ

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