まなび
  • 公開日: 2019/9/4
  • 更新日: 2019/10/1

心臓と肺に運動という負荷をかけて試験する。そして何がわかるの?心肺運動負荷試験(CPX)とは

心肺運動負荷試験(CPX)
読み方:しんぱいうんどうふかしけん(しーぴーえっくす)


イラスト・dosankotsukushi

心肺運動負荷試験(CPX)とは

運動中の心臓の機能・肺の機能・骨格筋の機能などを同時に測定するもの。心電図、血圧をはじめ、呼気ガス分析(呼吸中の酸素、二酸化炭素の濃度)を計測しながら運動し、運動中の心臓の機能・肺の機能・骨格筋の機能などを同時に測定する。

 

目的

  1. 心電図により心臓のポンプとしての予備能力を調べ、心不全の程度がわかる。狭心症、心筋梗塞、その他の心疾患の有無や程度も判定できる。
  2. 運動療法を取り入れた心臓リハビリテーションの負荷試験。
  3. 心疾患・高血圧・糖尿病などで運動療法が必要な人を対象に、心臓に負担をかけずに安全な範囲で楽しめる運動の強さを知るため。
  4.  

    検査方法

    自転車エルゴメーター

    自転車こぎ運動をすることで評価。肥満や膝痛などがある人でも比較的安全におこなえ、転倒の危険性が少ない。

    ペダルの重さで負荷を大きくする方法が多種類あり、その中から選択することができるん。

    トレッドミル

    回転するベルトの上を歩くまたは走ることで評価する。ベルトの回転速度(スピード)を上げる、傾斜を大きくすることで運動 負荷を高める。

    長所は対象者の最大負荷まであげておこないやすいこと、走行という慣れた運動でおこなえること。

    しかしトレッドミルの場合、自転車エルゴメータのように運動量を定量化することができないため、スピードや傾斜角度の増加を対象者に合わせてうまく組み合わせる必要がある。また転倒の危険もある。

    マスター負荷試験

    階段昇降することで評価する。シングル、ダブル、トリプルと運動時間により負荷量に差をつけて行なう。

    短時間・低費用で行なえるが、常時心電図モニターがおこなわれないため、発作や不整脈が発生した時の対応が不十分。比較的軽い症状の方が対象になるが、最近ではあまりおこなわれない。

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