患者さん、特にターミナル期の方へ、どのように声をかけたらいいか、わからなくなってしまうことはありませんか?
今回は、どんな状態でも笑顔と明るさを心がけた、ベテランナースのエピソードをご紹介します。
患者さんが辛いときにも、笑顔で話しかけるかどうか
辛い時に笑顔で話し掛けるのは失礼なのでは…
そんな風に思っていたとき、“これで良かったんだ”と思えた話をさせてください。
末期癌で痛みと闘っており、薬での内服コントロールが始まった60代の患者さん。
薬の量が少しづつ増え、傾眠傾向に移行しつつある中、その日は比較的覚醒が良い日でした。
いつも通り声掛けると、
「〇〇さん?声で分かるわよ。あなたの笑顔に随分救われてきたわ。あなたの声は覚えているし、毎日明るい声で私も頑張らなきゃって思って頑張っているの。」と言われました。
気持ちにゆとりをもって患者さんと接すれば
患者さんから、逆に励まされているようで嬉しく思いました。
“これで良かったんだ”と思いました。
看護師の笑顔を不快に思われる患者さんもいます。
でも、私は感情的にならずに気持ちにゆとりを持って、優しい声で声掛けしながら接するよう、心掛けています。
今回のような体験をされたとき、多くのナースは「看護においての、明るさと笑顔の大切さ」を感じられるかと思います。
しかしこの体験を通じて「感情的にならず、気持ちにゆとりを持つ」ことが大切だと思われたという点に、より多くのことを教えていただけた、匿名さんのエピソードでした。