コラム

世界の医療の話

心地よい光と風に包まれたルワンダ・ブタロ病院の建築美

2016/7/21

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アフリカ中部に位置するルワンダ。平均標高が1500mと高く、丘陵地が多いことから「千の丘の国」と呼ばれています。人口はおよそ1210万人。天然資源は乏しく、1994年の虐殺の影響も残るこの国の医療事情は、決して恵まれているとはいえません。 そんなルワンダのブレラ地区に建てられたブタロ病院は、同規模の病院の3分の2の建築費にもかかわらず、光や風を効果的に取り入れた美しい病院です。


地元の人々の手で建築された丘の上の病院

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ブタロ病院の設計を行ったのは、世界的に医療・衛生保健の支援プロジェクトを行っているパートナーズ・イン・ヘルスと、ハーバード・メディカル・スクールの感染症の専門家たち。この病院の大きな特徴は、周辺の人々の力で建築できるよう設計されている点。建築現場では地元の人たちが丘を切り開き、プロジェクトメンバーと共に病院を作り上げました。

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重機もほとんど用いられず、人力の作業で作り上げられたこの病院。とてもそうは見えない、優れたデザインのポイント4つをご紹介します。

1. 自然の力で新鮮な風の通り道を作る

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丘の上に、はめ込むように建てられているブタロ病院。病室は上層部に建てられ、高低差のある窓から風が通り抜けるよう設計されています。病室内のシンプルな銀色のシーリングファンが、効果的に風を送ります。


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自然の風を利用して、常に新鮮な空気を室内に取り込むことができるので、換気口などの複雑なパーツを使わずに、空気感染のリスクを抑えることができます。


2. 窓の外を眺められるベッドの配置

こちらは小児病棟の外観。室内は黄色い間仕切りが鮮やかで、とても明るい気分になります。ベッドは窓の外を眺められるよう、外向きに並ぶレイアウトになっています。

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廊下から見た小児病棟。病室内の患者や医師がよく見えます。室内から廊下を歩いてきた家族に手を振ることも出来ますね。


3つめ、4つめのポイントは?(次ページへ)
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