コラム
  • 公開日: 2014/10/21
  • 更新日: 2019/3/1

【連載】ナースの転職知恵袋

園児の成長を見守る 保育園看護師

病院との違いは?保育園看護師の仕事内容

2007年、厚生労働省によって、看護師の配置が義務付けられた全国の私立保育園(認可)。 保育園でも、看護師のニーズは高まっています。 病院などの医療機関で働く看護師との大きな違いは、「接する相手が病気ではない」こと。 保育園の看護師に求められているのは、病気を治すことではありません。   「いつもより食欲が無いかな?」「ちょっと顔が赤いな…熱があるかも?」 など、園児の体調変化に気付き、症状が悪化する前に、適切な処置をする。 この「病気に気付く力」が、保育園看護師に最も求められる能力と言えるでしょう。 また、保護者とのコミュニケーションも大切な仕事の一つ。 例えば園児が怪我をした時の状況説明や、怪我に対して行った処置の説明をしたり、「熱が出た時は、どんなものを食べさせればいいですか?」といった親からの相談に応じる場合もあります。   その他、健康診断の日程調整や保健だよりの作成といった事務作業も、保育園看護師の仕事です。  

こんな人にピッタリ!保育園看護師に向く人

保育園看護師に向く人の特徴は、仕事内容の中でも挙げた、
    • ■園児のちょっとした体調変化にも気付ける人
    • ■人と話すことが好きで、かつ簡潔で分かりやすい説明ができる人
この2点に加えて、
  • ■ベテラン看護師(育児経験があるとなお◎)
も保育園看護師にピッタリなんです。 実は、保育園看護師として採用されやすいのは、若手よりも年配のベテラン看護師。 その理由は、保護者に与える安心感が若手とベテランとでは大きく違うから。 ベテラン看護師は、人生経験が豊富な分、保護者と円滑なコミュニケーションを取ることができます。 ちなみに、「小児科経験がないと無理?」と心配する方も多いようですが、小児科経験を必須にしている求人は、少数派です。 もちろん、小児科経験があれば役立つ機会は多いはずですが、皮膚科・外科・歯科に加えて、感染予防やメンタルケアなど、小児科の知識・経験だけが、現場で求められるわけではないためです。

保育園看護師になる上で知っておきたい注意点

医療従事者が保育園に自分しかいない

多くの保育園では、余剰人員を抱える余裕がありません。 処置や判断に迷っても、アドバイスをくれる医療職のスタッフがいないため、子供がかかりやすい病気や怪我の処置について、事前に勉強しておく必要があるでしょう。 病院と違い、必ずしもきちんとした研修やマニュアルが用意されているとは限らず、園長や保育士に教えてもらいながら徐々に仕事を覚えていくことが多いようです。

給与が低い

保育園は、基本的に日勤のみで、土日祝が固定休みの職場が多いです。 自分の時間を大切にしながら働けるのが魅力ですが、病院で働く日勤常勤の看護師と比べると、給与は低め。 例えば都内の病院で日勤常勤として月給25万円で働いていたベテランの方でも、保育園では20~22万円で採用されることが多いようです。 面接では、「給与は経験によって上がりますか?」など、給与アップに関する質問はしない方が無難。 保育園側が求めているのは、20万円前後の給与でも満足して働いてくれる人です。 収入を重視する姿勢を見せると、面接官の印象を悪くしてしまう可能性が。

「子供が好き!」だけではアピールが弱い

面接では、「子供が好き」なことはもちろん、「親とのコミュニケーションにも自信あり」という点をアピールすると好印象。その際、
病院に勤務していた頃は、患者さんのご家族と密にコミュニケーションを取り情報を共有しながら、信頼関係を築いていました  
など、具体的なエピソードがあると説得力が倍増します。

最後に・・・保育園看護師のやりがい

「保育園看護師のやりがいって何?」と聞かれた時、多くの看護師が卒園式での感動を挙げるそうです。
ハイハイもできず、毎日泣いてばかりだった子達が、大きな声で卒園の歌を歌い、卒園証書を受け取っている・・・。入園した頃の彼らを思い出すと、『成長したな~』って、涙が止まらないんです。  
保育園看護師は0歳児クラスの担当をすることが多いため、園児の成長をより実感しやすいのでしょう。 園児たちが安心してのびのび成長していけるよう、彼らの健康を守ることが保育園看護師の仕事。 その成果を深く実感できるのが、卒園式で、彼らのりりしい背中を見た時なのかもしれません。

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編集 ナース人材バンク
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