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  • 公開日: 2024/2/22

【看護師免許の申請の流れ】必要なもの・申請書の書き方・注意点まとめ

看護師国家試験に合格したら、看護師免許の申請が必要です。今回は看護師免許の申請の流れを解説します。申請に必要なものや書類の書き方、注意点もまとめました。合格発表後スムーズに手続きができるよう事前準備に役立ててください。


看護師免許の申請とは

看護師免許の申請とは、看護師国家試験に合格した人が看護師として働くために必要な手続きです。保健師助産師看護師法第7条において「看護師になろうとする者は、看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければならない」とされています。

つまり、看護師国家試験に合格しただけでは看護師として働けません。厚生労働省へ申請して有資格者の籍簿に登録され、看護師免許を受け取る必要があるということです。

看護師免許の申請はいつからいつまで?

看護師免許は看護師国家試験の合格発表後すぐに申請できます。合格すると合格証明書が届きますが、合格証明書が手元に届く前でも看護師免許の申請は可能です。

看護師免許を申請する期限は設けられていませんが、看護師として業務にあたるには看護師免許が必須です。有資格者籍簿への登録前に看護業務を行った場合は行政処分の対象となります。申請から看護師免許が交付されるまでは時間もかかるので、国家試験合格後速やかに申請しましょう

なお、国家試験合格後1年以上経過して看護師免許を申請する場合は、合格後に看護師業務に従事していない旨を記した申述書が必要です。

看護師免許申請の流れ~必要なものから書類の書き方まで~

ここでは看護師免許申請の具体的な流れを解説します。必要なものや申請書の書き方についても参考にしてください。

看護師免許申請の流れ

【1】健康診断を受ける

看護師免許の申請では、看護師として働くのに支障がないかを確認するための健康診断書を添付しなければなりません。国家試験の合格発表後すぐに免許申請ができるよう、申請手続き以前に健康診断を受けておきましょう。ただし、健康診断書は発行から1カ月以内のものと定められているため、受診の時期には注意が必要です。

健康診断は病院やクリニックで受診でき、相場は3,000〜6,000円程度です。病院によって予約が必要な場合や、健康診断を受けられる時間帯が決まっている場合もあるため、事前に問い合わせてから受診しましょう。

健康診断書は所定のものを使用しなければなりません。厚生労働省のホームページに掲載されている資格申請案内から「看護師 免許申請書」をプリントして、健康診断を受けるときに持参してください。

【2】免許申請に必要なものをそろえる

看護師免許の申請に必要なものは、以下のとおりです。免許申請に必要なものは、合格発表までにそろえておきましょう

看護師免許申請に必要なもの

参考:厚生労働省:免許申請にかかる留意事項について
必要書類 入手場所 注意点
看護師免許申請書 厚生労働省ホームページ ・所定の用紙を使用
診断書 病院・診療所
※用紙は厚生労働省ホームページ
・所定の診断書を使用
・発行から1カ月以内のもの
住民票の写し
または
戸籍抄(謄)本
市町村役所
※戸籍抄(謄)本は本籍地の役所
・本籍が記載されており、個人番号が記載されていないもの
・発行から6カ月以内のもの
・コピー不可
収入印紙 郵便局・法務局など ・9000円の収入印紙を申請書に貼付
登録済証明書用はがき
(※希望者のみ)
保健所 ・所定のはがきに63円分の切手を貼付
・オンライン発行を希望する人は不要
免許交付の
案内用はがき
郵便局など ・免許交付の知らせを受け取るためのはがき
・普通の郵便はがきで可
※住居地の自治体によって不要な場合あり
郵送交付用の
封筒・切手
(※希望者のみ)
郵便局など ・郵送で免許を受け取るための封筒と切手
※住居地の自治体により郵送不可の場合あり

国家試験出願後に本籍や氏名に変更があった人、免許証の氏名に旧姓の併記を希望する人は、本籍地や氏名の変更が確認できる戸籍抄(謄)本が必要になります。住民票や戸籍抄(謄)本は、市町村役所の窓口のほか、マイナンバーカードを持っていればコンビニでも取得できます。

看護師免許は申請から交付まで2〜3カ月かかるため、交付前に看護師登録を証明する必要があるときは、登録済証明書の発行を依頼することができます。希望する人は登録済証明書用はがきを準備してください。

所定の登録済証明書用はがきは、保健所で配布されているので、免許申請時に受け取っておいても構いません。ただし、配布枚数が限られている場合もあるため、オンライン発行のほうがおすすめです。

免許交付の通知案内や郵送交付については、手続き方法や必要なものが自治体により異なります。申請先の自治体に確認してください。

【3】必要書類を書く

事前に記入が必要な書類は、看護師免許申請書です。免許申請書は書き方が決められており、不備があると免許の交付が遅くなることがあります。注意して記入しましょう。

申請書の書き方

申請書の書き方と注意点を解説します。

看護師免許申請書の書き方例

記入すべき箇所は、記入例の赤字部分です。書き方の注意点に従って記入してください。

  • 数字は右詰めで記入する
  • 受験地、受験地コードは上表を参考に間違いがないように記入する
  • 元号など該当する不動文字を丸で囲む
  • 申請年月日については左側に元号を記入する
  • 住所欄には現住所を記入する(住民票や本籍地と異なっていても構いません)
  • 氏名欄は住民票または戸籍抄(謄)本に記載されているとおりに記入する

【4】看護師免許申請の手続きを行う

国家試験の合格を確認したら、住居地を管轄する保健所または役所で免許申請の手続きを進めます。地域によって申請先や窓口の受付時間が異なるため、住居地の自治体ホームページで確認してください。

書類に不備があった場合は訂正が必要になるため、申請の際は念のため印鑑を持参しましょう

免許申請書類は、申請書、診断書、住民票または戸籍抄本(謄本)の順に並べ、右側上をホチキスで留めて提出します。はがきによる登録済証明書の発行を希望する人は、はがきを診断書裏面にクリップで留めて提出してください。

【5】看護師免許を受け取る

看護師免許は、申請から免許登録、交付までに2〜3カ月程度かかります。交付された看護師免許は、基本的に申請した窓口で直接受け取ることになります。免許交付を知らせるはがきが届いたら、必要なものを準備して窓口へ行きましょう。

免許の受け取りに必要なものは以下のとおりです。

  • 免許交付の案内はがき
  • 印鑑(シヤチハタ不可)
  • 身分証明書(本人であることを確認できるもの)
  • 看護師免許証を入れるクリアファイル(B4サイズ)

一部の自治体では、郵送による受け取りも可能です。詳しくは、住居地を管轄する保健所または役所に確認してください。

看護師免許の申請に関する注意点

看護師免許の申請に関する注意点をまとめました。不備なくスムーズに申請できるよう、注意点を確認しておきましょう。

細かな申請方法は自治体により異なる

看護師免許は住居地の保健所や役所が管轄しているため、自治体により申請の際に必要なものや細かな申請方法が異なる場合があります。免許申請の前に、必ず申請先の自治体ホームページ等で最終確認してください。

申請は原則本人が行う

看護師免許の申請は原則本人が行わなければなりません。やむを得ない事情がある場合は、代理人による申請、免許の受け取りも可能です。代理人による申請方法は、自治体ホームページの看護師免許の申請に関した「よくある質問」などを参照してください。

申請にはお金がかかる

看護師免許の申請は、9000円の収入印紙代のほか、健康診断の受診料や各種書類の手数料がかかります。事前に2万円程度準備しておくと安心でしょう。

引っ越しの予定がある人は申請場所に注意

看護師免許の申請は、原則として現住所を管轄する保健所または役所での手続きになります。免許申請後に引っ越す予定のある人は、登録済証明書用はがきや交付通案内用はがきが引越し先に届くよう、郵便局の転居・転送サービスを申し込んでおきましょう。

看護師免許は申請先の保健所または役所に届くため、引越し後の免許の受け取りが難しい人は、郵送での受け取りを依頼するか、申請先の担当者に相談してください。なお、看護師免許は本籍地の都道府県にて登録されるため、引越しをしても本籍に変更がない場合には変更手続きは不要です。

登録済証明書も申請しておく

看護師免許は申請から受け取りまで時間がかかります。就職先によっては登録済証明書の提出を求められる場合もあるので、確認のうえ登録済証明書を申請しておきましょう。登録証明書はオンラインによる発行も可能です。詳しくは厚生労働省ホームページの登録済申請書オンラインの案内をチェックしてください。

看護師免許の申請でよくある質問

ここからは看護師免許の申請でよくある質問を紹介します。

Q.免許申請に期限はある?

免許申請に期限はありません。ただし、国家試験合格後1年以上経過してから免許の申請を行う場合は、申請していない期間に看護師として働いていない旨の申述書が必要になります。特に申請時期を延ばす理由がない場合は、早めの申請をおすすめします。

Q.申請書類はどこで手に入れる?

前述通り免許申請書類は厚生労働省のホームページからダウンロードできます。そのほか、保健所や役所でも入手可能です。なかには学校で配布するところもあるようです。

Q.免許申請はオンラインでもできる?

年1月現在オンラインによる免許申請はできません。ただし登録済証明書については、2022年2月からオンラインによる申請が可能になっています。

Q.代理人が免許申請や受取を受け取る場合の方法は?

<看護師免許は再交付申請を除き、代理人による申請や免許の受け取りが可能です。ただし、代理人による申請や受け取りには委任状と代理人の身分証明書が必要です。

管轄する保健所や役所によっては、委任する人に条件がある場合や、免許申請と受け取りのどちらかしか委任できない場合もあります。詳しくは住居地の保健所または役所に問い合わせてください。

Q.看護師免許は更新が必要?

看護師免許の更新が必要なタイミングとしては、氏名や本籍地の都道府県名に変更があった場合のみです。日本看護協会による認定看護師のように定期的な更新の必要はありません。

氏名や本籍地の都道府県が変わった人は、変更になった日の翌日から30日以内に就業地を管轄している保健所で訂正・免許証書換え申請手続きを行う必要があります。詳しくは厚生労働省ホームページの訂正・免許証書換え申請手続きで確認してください。

Q.免許が届かない場合は?

免許証の交付時期は申請から2〜3カ月後とされています。3〜4月は新規申請が集中し、交付までに時間がかかる場合もあるようです。

看護師登録や免許交付に関する問い合わせは、厚生労働省医政局医事課試験免許室免許登録係で受け付けています。問い合わせの際は、受験地と受験番号が必要になるので、合格証書を準備して問い合わせてみてください。

【免許申請等に関する照会先】

〒100-8916 東京都千代田区霞が関 1-2-2
厚生労働省医政局医事課試験免許室免許登録係
TEL03-5253-1111 内線 2577

国試に合格したら速やかに看護師免許を申請しよう

看護師として働くには、看護師免許を申請し、厚生労働省の籍簿に登録される必要があります。申請免許申請から交付までは時間がかかるため、国家試験に合格したらすぐに申請を行うことをおすすめします。手続きに不備があるとさらに時間がかかってしまうので、免許申請の流れをしっかり理解して、申請に備えておきましょう。

【こちらもチェック!】基礎看護技術を学ぼう

看護師として働き始めると、新しく知識をアップデートしなければならないので自主的な学習が必要となります。しかし、働きながらとなると勉強時間が十分に確保できない日もありますよね。ナース専科では、新人看護師が知っておきたい基礎看護技術の手技やコツについて、新人看護職員研修研修ガイドラインの項目ごとにわかりやすくまとめています。つまづいた点を効率よく調べることができるので、ぜひ活用してみてください。

参考

厚生労働省:資格申請案内(2024年1月23日閲覧)

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