普段の職場で、看護師が話題にするのは患者さんの情報や治療のことなどが多く、自分の患者さんへの接し方や工夫を話題にすることは少ない。
しかし、患者さんとの関わり方は看護師が大切にしなければならないことの1つでもあり、自分以外の看護師がどのようにしているのかは気になるところ。
自分がしている患者さんとの接し方は看護師として〇?✕?
意思疎通が乏しい患者さんへの接し方
ナース専科調べ(2023年9月16日/有効回答数:597)
大半のナースは意思疎通が乏しい患者さんのケアで、何かしらの工夫をしていることは明らか。
その方法は、ジェスチャーや話し方など工夫するポイントはナースによって意外と様々。
これからの自分の看護に役立てる方法が満載!
自分の動作を工夫している
ジェスチャーは必須
勤務交代時に挨拶をする、ケア時の声かけとボディランゲージを用いてクローズドクエスチョンを行う。
ジェスチャーを交えた対話を心がけている
文字盤を使用したり、ゆっくりわかりやすく口を動かすようにする
ジェスチャー+α
いつもマスクをしているので、目が笑うように心から楽しむようにしてます。
相手が返答できるように時間をかけて待つようにしている。
ベッドの頭の天板を3回ノックし振動と音で私が訪問したことを知らせ意識を向ける。
安心感を表現する
手を当てて、声かけを行なっています。発熱されていたら、おでこに手を当てたり、痛い所があれば、そこに手のひらをあてます。“手当て”を意識しています。小さいころ、熱が出た時に、母がよくおでこに手を当ててくれて、とても安心していたので‥
出勤日には必ず視線を合わせゆっくり優しく声をかける
さりげなく側にいる。
ケアするときの工夫
言葉だけでなくフットケアなどの相手が求めているケアで安心感をもってもらえるように心がけている
声を掛けることは返答に関わらず続けていく、タッチングなど、快の刺激を与える、また家族や介護者などから情報を得て、お好きなことや興味を示すものを取り入れたり、刺激を与える時間も工夫する。
いくつかオプションを出してそれから選んでもらう。
言語的な工夫をしている
話しかけるときのちょっとした工夫
まず、患者さんの名前は必ず呼びます。
あとは簡潔に、長文にならないように、分かりやすい言葉を使うように心がけています。
医師の説明が理解しづらい人に対して、診察室をでてから、もう一度ゆっくりと患者さんのペースで話をして理解してもらえるように心掛けています。
優しく日常会話をする。「ありがとう」をよく使う。
敬語だとどうしても長文になり伝わりにくいため、あえて使わないようにする。相手が理解できる言葉、よく使っている言葉を使う。
なんでも言葉にする
ケアや処置の時は事前に何をするか説明し施行中も声かけします。安心してもらいたい、少しでも刺激になればとの思いです。
返答がなくても、手を持ちますね、とかお顔を拭きますね、などひとつひとつ動作を報告する。
とにかくたくさん話しかけるようにしています。
話題はどうしてる?
患者さんの興味のある話題などを取り入れる。
患者さんの苗字ではなく名前で声掛けをしてみたり難しい言葉をしない
名前を呼び、答えられなくてもゆっくり間を取りながら、年齢に合った内容の会話をするよう心がけている。
患者さんの若い時の話を聞く、恋愛結婚だった?旦那さん優しそう、とか。歳を取ってても女子トークをする
嬉しいことや喜びそうなことを積極的にお話します。そのほうが刺激になると思うので。
敢えて何も変えない
返答がなくても、普通の人と同じようにしっかり説明はする
普段通りの日常会話をして相手の表情を注意してみる。
イラスト・まえかわしお