編集部セレクション
  • 公開日: 2021/3/29

褥瘡の処置、本当にこれで良いの…?

「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。

 今回のトピック 
仙骨部にポケットあり、かなり深い黒色の褥瘡形成の方がいます。
施設で、デブリもすることなくゲーベン処置のみで浸出液多量で悪臭も強い感染創です。発熱も続き、病院受診も困難な状態です。
看護師が、できる処置はどのような方法が適切なのでしょうか?
ゲーベン塗布し、ガーゼに穴開きのポリ袋を被せたもので覆い、テープ固定してます。普通のガーゼのみで固定した方がよいのか、感染創ですが、滅菌ガーゼを使用するべきなのでしょうか?

 

褥瘡の処置、本当にこれで良いの…?

■ゲーベン処置は有効?

滲出液の色、量、にもよりますが、切除して出してあげたいですね。ゲーベンで改善はなかなかみられないことが多かったです。

ゲーベンつかっていると黒い部分が融解して、壊死したところが崩れてくると思います。そしたら、デブリして、ゲーベンで不良肉芽をとる。という考えなのかなと思いました。

■浸出液が多い場合は、どうする?

軟膏はユーパスタやカデックスなどが良いかと思います。ゲーベンクリームも感染している時に使用する軟膏ですが、浸出液が多い時には、カデックスなどの方が、浸出液がコントロールできます。

浸出液が多い場合は、ゲーベンではなかなか治らないことが多いようです。イソジンゲルを使用して、浸出液を抑えかつ感染を防止したほうが直りが早かったですね。

浸出液が多いときは、ユーパスタを使用し、メロリンや生理パッドを当てて、1日2回微温湯がペットボトルに入ったものを、圧をかけて泡石鹸で洗浄してます。

■オムツや尿取りパッドが活躍する

うちの施設では市販の失禁パットに軟膏をつけて貼ってます。裏がパットやオムツに付くのでずれなくていいですよ。

黒色部位、挫滅組織、ポケットの白色部位とともに、医師がデブリーメントしています。デブリートメントの後、滅菌蒸留水で圧力をかけながらポケット内まで洗浄。創部にオルセノンクリームを塗布し、穴の空いたポリ袋に尿取りパッドを入れた手製の処置材で覆いきれいなピンク色の良性の肉芽組織の形成を待ちます。

保護は、ガーゼをテープで固定してオムツをあてる方がいいかと思います。ビニールは、むれの原因になりますし、感染している浸出液がたまってしまうのは良くないので、可能なら上層汚染ごとに交換を、難しいようであれば、家族の協力が得られる範囲で、オムツが汚れたらオムツの交換をされた方がいいと思います。

侵出液が多いならば、ガーゼよりも使用していない尿パットを穴あきポリで覆った物で保護した方が余分な侵出液を吸収してくれて良いですよ~(´∀`)

■褥瘡は、洗浄が1番?

シャワーで、毎日じゃんじゃん洗えって言われて、1日一回シャワー浴、二回目はベッド上で、微温湯で周りからも、洗いました。脚切断かもしれないくらい酷い創でしたが、治り、歩けるようになりました。

洗浄(水道水+ハンドソープ)でよく洗い、水分もよく取り、壊死組織は神経を傷付けないように少しずつ摂氏などで取り除き、穴あきポリ+尿取りパットで患部を覆い、テープで固定しています。仙骨部は便が入りやすいので、肛門の固定には注意です。

とにかく、整理食塩水で創部を洗浄。綿球等があればポケットの奥まで。それをしたあと、指示中の処置をされることをお勧めします。

悪臭のある感染創なので、1日2回水道水(湯)と石けんでよく洗い、滅菌ガーゼで拭いた後、処置すると臭いが改善されると思います。臭い、浸出液が減るまで続けます。水道水で大丈夫です。ジャバジャバとよく洗い、流しましょう。

石けんと、たくさんの微温等で洗浄して、ゲーベン塗布してオムツで作ったパットを当て、浸出液を吸い込ませます!なるべく、デブリで、黒色壊死の部分をとってしまい、残りは、ゲーベンで、溶かします!1日、2回の処置です!

■発熱しているなら…

熱があるなら、二次感染もあり、たぶんデブリをしたら嫌気性球菌の培養がでそうな排膿があるんではないでしょうか。放置していたら敗血症もありますよ。主治医に指示をあおぎ、早めに受診をすすめます。

既に発熱してんだから、危ない状態なのでは?病院受診がどうのこうののレベルは越してると思う。敗血症で亡くなってもいい、看取りでというなら、そのままの医師の処置を継続すればいいと思う。

病院でしっかり処置しなければまずいと思います。ご家族がどんなお考えかわかりませんが、介護タクシー使ってでも受診して入院、処置などが必要かと思います。

熱発しているならなおさら受診するべきです!敗血症からショックに陥る危険もありますので。不良肉芽はデブリしてもらいましょう。

関連トピック:「 褥瘡処置について
イラスト・なしま

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