1.夫の転勤にともない転職
准看護師の免許を取得できる高校に通い、准看護師として働きはじめました。その後、看護学校に通い、看護師の免許を取得しました。その間、転職は一度です。看護学校のときに実習をした病院に採用の内定をいただいたので、准看護師として働いていた病院を辞めることにしました。
転職後はどのように扱われるのか不安でしたが、きちんと指導者の人もつけてもらえましたし、研修にも参加できました。違う病院で仕事をすることで、いろんなことを勉強することができたと思います。
仕事も私生活も順調でした。新しく働き始めた病院で知り合った医師と結婚をすることになったのです。夫はすぐに違う病院に転勤になりましたが、通える範囲でしたので、私はそのまま病院を移らずにいました。忙しい病院でしたし、残業も多かったのですが、子供がまだいなかったので、仕事と家庭との両立はそれほど難しくもなかったです。
しかし、数年後には夫に他県の単科病院に転勤の辞令がでたので、私もそのまま主人と同じ病院に転職することにしました。同じ病院で働くか、違う病院で働くか迷いましたが、土地勘のない新しい所で転職先の病院を探すことは面倒でしたし、同じ病院で働くことで理解しあえることも多いので、夫と話し合った結果、同じ病院に転職することにしたのです。
夫は糖尿病を専門としているので、私も糖尿病について学ぶ良い機会だとも思いました。今回はこの転職ついての話をしたいと思います。前に働いていた病院は、忙しかったですが看護師同士の仲は悪くなかったので、比較的に働きやすい病院だったのではないかと思っています。
転職後の病院は、転職時にいろいろと融通をきかせてくれたので、働きやすい病院かと思いましたが、さまざまな良くない噂のある病院だということが後でわかりました。ちなみに、現在は夫に再度転勤の辞令が出たことと、子供が産まれたことで、働かずに専業主婦をしています。
2.前の医院を退職してから、新しい医院に転職するまでの流れ
STEP1:夫の転勤の辞令
他県へ引っ越しをしなければならなくなったので、単身赴任か退職かの選択しかありません。子供がいるわけでもないのに、単身赴任はしたくなかったので、迷わず退職することを決めました。すぐに上司に伝えました。
STEP2:転職先の模索
夫の転勤先の病院で働くという選択肢と、違う病院を探すという選択肢が考えられました。どちらにしても新しい土地での病院のことですから、わからないことだらけです。引っ越しの準備に追われていたこともあり、落ち着いてから新しい転職先を探すよりも、探す手間を省けた方が楽だと思いました。同じ病院で働いていると、お互いに協力し合えることも少なくありません。夫の転職先で働くことを決めました。
STEP3:面接と採用の決定
まずは、夫の側から話をしてもらいました。そして、メールで面接の段取りを決め、引っ越し後に面接に行きました。なごやかに面接は終了して、そのまま採用を決めていただき、翌週から働くことが決まりました。
3.転職してみて感じたこと
働くまでわからなかったのですが、転職先にはあまり良くない噂があることを知りました。一部の職員、特にマネジメントをしている職員の態度が横柄なのです。スタッフだけでなく患者にも偉そうな態度をとることで有名な病院でした。
田舎にある病院なので、患者にしてみると、選択の余地はないようでした。あの病院のあの人は嫌だけど、他の病院は遠いしなぁ…というところではないでしょうか。評判の悪い職員は一部なので、良い医師にさえ巡り合えば、患者にとって問題ないのかもしれません。
看護師に対しても同様に横柄です。機嫌が良いときは、ニコニコと関係のない話をしてきたりするので、こちらの仕事が進まずに困ることがあるのですが、機嫌が悪いと最悪です。きちんと掃除が行き届いていないことも看護師のせいですし、カルテがあるべきところにないことも看護師のせいです。そうして看護師に当たり散らします。
単科病院ですから、病院の規模が小さいということは、マネジメント側との距離が近くなります。今回の転職で、マネジメントをする責任者との相性が働きやすさに大きく影響することがわかりました。
しかも、そのせいか、看護師の辞めていくペースが早いようでした。待遇そのものは悪くないので、新しい看護師は次々に入職してきます。ただ、長続きしないので、チームワークはよくなく、働きにくい職場でした。尊敬できる上司や経営者だと働きがいもあるのでしょうが、今回はそうではなかったので、毎日が苦痛でした。
4.転職してみて「良かったこと・悪かったこと」まとめ
◎良かったこと(1):待遇が良い
前の病院に比べて給料が高いです。残業は出ませんが、休日をきちん振り分けてくれるので、私生活と仕事の切り替えができます。看護師の仕事は精神的に緊張することが多いので、休日をしっかりとれるかどうかは、仕事を続けるうえで大事なことだと思っています。
◎良かったこと(2):希望する科につけた
単科病院なので、それが自分の希望する科であれば、どの部署に配属されても安心です。前の病院では外科系で働いていたのですが、ずっと糖尿病患っている方の看護に就きたいと思っていました。今回、糖尿病専門の病院に働くことができ、より深く勉強ができました。実際、糖尿病看護の認定看護師の資格を持つ看護師も多数働いていました。
◎良かったこと(3):キャリアアップにつながる
私は糖尿病の認定看護師の取得には至りませんでしたが、とても勉強になったと思っています。今は子育てがあるので、看護師の仕事はお休みをしていますが、子供が大きくなったら、内科で仕事を再開し、いつか夫とクリニックを経営したいと話をしています。
△悪かったこと(1):経営者と合わない
経営者の考え方に賛同できないと、仕事が苦痛に感じます。大きな規模の病院であれば、経営者と顔を合わすことが少ないので、あまり気にすることも少なくてすむかもしれません。しかし、小さい規模の病院だと、顔を合わせる機会も多くなるので、その度に嫌な思いをすることになります。糖尿病の勉強をするという目的がなければ続かなかったでしょう。
△悪かったこと(2):職場の雰囲気が良くない
3つの職場を経験していますが、一番雰囲気は悪かったです。スタッフの入れ替わりが早いので、無理もありません。それなりに自分の看護観をもった経験のある看護師がいましたが、意見を交わすこともなく、淡々と仕事をしている感じです。一部の職員の看護師に対する態度が、職場の雰囲気を悪くしているようでした。
5.しっかりした病院を選べば単科病院は勉強になる
一般的に規模の大きい病院の方が待遇は良くて、経営がしっかりしている印象です。だから、働きやすく、キャリアップできると思いがちです。新人看護師や幅広い勉強をしたい人、さまざまな経験をしたい人には規模の大きい病院で働くことは良いでしょう。
しかし、何の勉強をしたいかはっきり決まっている人なら単科病院でもキャリアアップが望めます。実際に私が働いていた単価病院では認定看護師を取得した看護師も多く働いていました。ただ、働きやすさや長く働くことを求めるなら、マネジメントがしっかりしているかも重要。転職前にはしっかりリサーチして、見学や体験をしてみることをおすすめします。