• 公開日: 2019/12/27
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護部長インタビュー

第3回 「一生続けていける仕事につこう」 今年でもう33年目になります【国立病院機構 千葉東病院 看護部長】

看護師を志したきっかけ

高校を卒業するとき、せっかくなら「一生続けていける仕事に就こう」と考えました。世の中には様々な専門職がありますが、なかでも一番身近に感じられたのが看護職です。特に健康に問題の無い私でも、小さい頃から何度も病院のお世話になっていましたからね。それから看護師として働き始め、今年でもう33年目になります。

自身の看護観

医療はチームで行うものですが、看護師は特に、患者様にとって身近な存在です。患者様に優しい言葉をかけたり、挨拶をすることももちろん大切ですが、そういったコミュニケーションの根底には看護師としての知識や技術を備えていなければなりません。 私が新人だった頃のこと。普段は私たち新人看護師に用事を頼んだり楽しくお話してくれる患者様でも、真剣な相談をするときは決まってベテラン看護師なんですね。

私は知識や技術が伴って初めて、患者様に必要な看護が提供できると思っています。医療・看護の技術は日進月歩ですから、常に勉強は怠れませんね。

千葉東病院のこだわり

国立病院機構では「患者の目線に立ち、国民に満足される安心で質の高い医療の提供」を掲げ、全国に146病院を運営しています。民間の病院では難しいとされる感染症・重症心身障害・筋ジス・神経難病等、国の政策医療を担ってます。また、臨床研究や教育研修を通し、我が国の医療の質を高めるためことに貢献しています。

平成16年、「千葉東病院」は国立佐倉病院と国立療養所千葉東病院の統合により発足しました。国立病院機構でそれぞれの特色を活かした政策医療が行われているなかで、当院は研究センターを持ち、腎疾患に関する高度で先駆的な医療を行っています。内科的な治療や血液浄化療法の他に腎移植・膵臓移植を行っています。また、小児科も腎に特化しています。他に呼吸器疾患・神経難病・重症心身障害児(者)等の医療を担っています。

転勤制度があるのも、全国に拠点を持つ国立病院機構ならではですね。私は就職してから東京、茨城、神奈川、山梨県等数回の転勤を経て、3年前に「千葉東病院」の看護部長に就任しました。今年も、ご主人の転勤に合わせて関西の病院から転勤してきたという看護師がいらっしゃいます。当院で数年働いて実家に近い病院へ転勤する人も毎年数人います。

ともに働きたい看護師の人物像

看護師は人と接する仕事ですから、やはり人間が好きな方が良いですね。また、そうじゃないとなかなか勤まらない仕事なのかもしれません。

そうは言っても私自身は「専門的な仕事」という理由で看護師を志したので、特に「人が好き」という自覚はありませんでした。看護学校に入学するとき、母から言われた「優しい看護師さんになってね」という言葉の意味が、働き始めてようやく理解出来てきたように思います。

看護師として働く方へのメッセージ

「千葉東病院」は急性期から慢性期まで、幅広い医療を行っています。ライフスタイルに合わせて働き方を選択していくことが出来るので、家庭と両立しながら上手に働く職員の姿が多く見られます。昨年、当院では5名の看護師が定年退職しました。看護職は一生続けられる仕事です。結婚や出産を機に辞めてしまう方が多いようですが、働き方が多様化している今なら自分に合った職場が見つかるはずだと思います。

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