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90代の患者で2ヶ月くらいまえはごはんを自分で食べていたんですが、2ヶ月くらい前からごはんを自分で食べなくなり『お腹すいてない』『もう食べん』『あんた食べりぃ』って自分で食べてくれません。
食事介助でなんとか食べてくれますが、最近は食事介助しても、もういらんって口に入れた物を吐き出します。
こういう場合自分で食べてもらうため、どうしたらいいでしょうか?とても困っています。
超高齢者と食事
■食べない理由は?
食べてもらうためには、まずなぜ食べないのか考える必要があると思います。
なぜ食べないのか?認知症?口腔内に問題?内臓疾患?検査データは?リサーチされましたか?現象だけにとらわれていたら、大事な事見逃しますよ。
2ヶ月も食欲不振となれば体重にも血液データにも影響が出てき始めているかと思われます。
摂食機能障害がどこから起きているのか
認知・捕食・咀嚼・口腔・咽頭・食道機能のどこかが障害されているか
便秘や内科的疾患か神経学的疾患なのか…医師の診断はどうなのか
■高齢者の食事への考え方
90代ともなると、体力や筋力の衰えは著しく、「食べるだけでも疲れるから食べない」という方も珍しくありません。
そういう方は、手伝えば食べられる方がほとんどですが、、、
年齢的にも、「自分で食べてもらう」ことを求めるのは求めすぎでは?と思います。
無理なものは無理なんです。病院にいると、無理矢理栄養をつけさせようと、「食べなきゃいけない」ことになります。その患者さんは90歳超えてますよね。認知症もあり、食べさせなければならない理由はどこにありますか?
自分で食べてもらう必要があるかどうかも考えましょう。
食事は全量摂取が当たり前なのでしょうか?
高齢の方の食思は、些細な事がキッカケで、低下してしまう事も多く、些細な事がキッカケで、元に戻る事もありました。
焦らずに、腰を据えて、長い目で様子観察を続けてみてください。
■死生観についても考えてみる
医療者側の家族のエゴでは無いでしょうか?これは、死生観によるんだとも思いますが、食べられなくなり、徐々に身体が弱り、安らかに死を迎えられるんですよ。点滴したり、経管栄養して無理矢理生かされて、最後は肺炎おこしたり、心不全になったり苦しんで亡くなる患者さんを嫌と言うほど観てきましたよ。
食べないと死にます。でも、家族は?本人は?どう考えてますか?経管栄養でもして、栄養を摂らせますか?食べない、イコール死になりますが、死ぬ事はそんなに悪い事なんでしょうか?
■一人で考えず、問題提起してみて!
「食べない」事実にだけ目を向けていませんか?
「食べない」のには理由があります。
老衰が進むと「食べられなく」なりますし、認知症その他様々な疾患や症状が影響して「食べられない」状態になることもあります。
全体像をもっと観察してください。
本人の身近にいる同僚やご家族と相談していってください。
食事介助は自分だけが行うのですか?
自分だけがこの問題に向き合うのですか?
カンファレンスはないんですか?
ほかの看護師と情報共有して話し合う方が1番良い方法かと。
医師は、なんて言ってますか?
やはり、ドクターもまじえて、皆さんで、カンファレンスを開いて、意見をかわす事が、早道かとも思います。
チームのナースや家族の意向も確認して看護計画を見直すべき状態です。
関連トピック:「
ごはんを食べない患者
」
イラスト・なしま