【成人】42歳の男性。会社員。2年前から単身赴任で働いている。朝食は食べず、昼食は社員食堂、夕食は惣菜や弁当を購入し自宅で食べている。週に1度は同僚と外食する。自宅での夕食時には焼酎をロックで2、3杯、就寝前にはウイスキーをロックで2杯程度飲む習慣がある。急性膵炎と診断され入院後10日、順調に回復し、薬物療法として蛋白分解酵素阻害薬が内服処方され退院することとなった。
退院後の生活指導で適切なのはどれか。
1.低脂肪食とする。
2.低蛋白食とする。
3.体調によって服薬調整をする。
4.週に1度は飲酒をしない日を設ける。
―――以下解答―――
(解答)1
<解説>
1.(○)退院指導としては、アミラーゼ、リパーゼの上昇を抑えるため、低脂肪食をすすめる。脂質はとくに膵液分泌を促進するので厳重に制限する。
2.(×)急性期においては、蛋白質の摂取は禁止するが、症状の回復とともに慎重に増やしていき、最終的には十分な蛋白質摂取を促す。
3.(×)内服薬は糖代謝調整、消化吸収酵素など長期的に内服が必要な場合が多く、体調次第で安易に調整すべきでない。
4.(×)禁酒、禁煙は原則で、コーヒー、香辛料など刺激物は避けるべきである。