エッセイ

知らないと損する!看護師も利用できる国からお金がもらえる制度

2020/4/29

さまざまなライフイベントを乗り越えるにはお金が必要な時もあります。 実は申請をするだけで給付金がもらえる制度がたくさんあるのですが、知らないと利用することができません。

看護師自身ももちろん制度を活用できますし、病気や介護が必要になった時のための給付金などは患者さんに伝えることができればとても心強く思われるはずです。今回は、知っておいて損はない“国からもらえるお金”について解説します。

 

仕事に関してもらえるお金

仕事に関係した給付金はハローワークに申請することでもらえます。

■専門実践教育訓練給付金*1
現職を退職し、専門性の高いキャリアアップを支援するための給付金です。 社会人から看護師を目指す人のための給付金だと思われがちですが、既に看護師免許を取得済みの方が保健師・助産師を目指す際にも活用できます。 目標とする資格を取得し修了から1年以内に雇用された場合、キャリアアップにかかった費用の最大70%が助成されます。

■失業保険*2
退職後から求職活動中の生活を支えるための給付金です。 失業保険による給付金がもらえる日数は、勤続年数や退職理由により異なります。例えばクリニックの倒産など、会社都合での退職の場合は支給開始までの待機期間が短く、給付日数も延長されます。

■再就職手当*3
失業保険による給付期間に再就職した場合は再就職手当が給付されます。 さらに、就職先の給与が前職よりも低い場合には「就業促進定着手当」も上乗せして支給されます。

 

住宅購入に関係したもらえるお金

マイホーム購入は人生最大の買い物です。もらえる給付金や利用できる制度はしっかり活用し、仕事の状況を考慮した住宅ローン返済計画を立てましょう。

■すまい給付金*4
消費税増税の負担軽減をするための期間限定の給付金です。条件を満たしたマイホーム購入者に対し最大50万円が給付されます。

■住宅ローン控除*5
住宅ローン利用者が年末時点の残高に応じて所得税が還付される制度です。 控除される期間は最長10年間で、その期間の所得税がほぼゼロになるケースもあります。良好な住宅だと認められた「認定住宅」の場合、10年間の最大控除額は500万円です。マイホーム購入を計画する方は必ずチェックしておきましょう。

 

病気やケガ、介護に関係したもらえるお金

病気やケガ、介護とお金は切っても切り離せない関係です。お金のために健康を諦める方が減るように、看護師としてしっかり情報をチェックしておきましょう。

■高額療養費制度*6
1ヶ月の医療費の自己負担分を所得に応じて上限金額を定める制度です。 高額な薬品や手術を利用した治療が継続しやすくなります。 差額ベッド代、食費などは自費となる場合がありますので注意しましょう。

■介護休業給付*7
職場復帰を前提として、家族の介護のために介護休業を取得する方を支援するための給付金です。 介護離職をすると金銭面だけでなく、心身の負担も増加してしまいます。 突然介護が始まってパニックにならないように覚えておきましょう。

■傷病手当金*8
健康保険加入者が病気やケガで仕事を休むと、健康保険から傷病手当金が給付されます。パート勤務者でも健康保険に加入していれば給付可能です。

■人間ドック助成金*9
常勤と働く方は勤務先で毎年健康診断を実施していますが、自営業などでその機会が無い方もいるでしょう。多くの市区町村では国民健康保険加入者に対して人間ドックの検査費用を助成しています。助成額や条件は自治体によりさまざまであり一律ではありません。

 

老後に関係したもらえるお金

老後の生活を支える主な収入源は年金です。自分が受け取るのがまだまだ先でも、年金について把握しておくと患者理解につながりますよ。

■国民年金*10
20歳以上の人は全員、国民年金に加入する義務があり、65歳から老齢基礎年金を受給できます。年金は希望すれば60~70歳の範囲で繰り上げ・繰り下げ受給が可能です。支給開始を早めると1年あたりの支給額が減り、遅らせると1年あたりの支給額が増えます。ちなみに70歳まで支給を遅らせると1年あたりの金額が42%アップし、その金額が一生継続されます。

■厚生年金*11
医療機関の正社員や公務員は第二号被保険者であり、国民年金に加えて厚生年金も受け取れます。厚生年金は加入期間と年収により、支給額は一人一人異なります。

■在職老齢年金*12
働きながら受給する厚生年金を在職老齢年金といいます。 働いて得た給料が一定額を超える場合は支給される年金額が調整されます。

 

家族に不幸があった場合にもらえるお金

家族に不幸があると悲しいだけでなく生活に支障を来す場合があります。 特に世帯主の方は残された家族の負担を考えて、確実にもらえる給付金はチェックしておきましょう。

■遺族基礎年金*13
国民年金に加入している人が亡くなった場合、その人の子どもと配偶者の生活の支えとして遺族基礎年金が給付されます。支給金額は亡くなった人が国民年金に加入していた期間や収入に関係なく一律です。子どものいない配偶者には給付されませんので注意しましょう。

■労災保険*14
労災保険は業務中または通勤中に亡くなってしまった場合に遺族を保護するための給付金です。第三者の過失(安全配慮不足など)によって亡くなってしまった場合には損害賠償請求ができる可能性があります。業務が原因の精神疾患による自殺も「業務上の死亡」と認められる場合があり、劣悪な労働環境が問題視されています。

■埋葬料*15
故人を埋葬する際に、加入していた健康保険から埋葬料が給付されます。 埋葬料は親族でなくても申請することで給付されますので忘れずに手続きしましょう。加入していた医療保険制度によって、制度の名称や金額が異なります。

■未支給年金給付*16
年金は偶数月に2ヶ月分まとめて支給されます。 死亡により本来もらえるはずだった年金を本人が受け取れなかった場合、遺族が未支給年金として受け取ることができます。

 

参考文献

*1 厚生労働省.”専門実践教育訓練給付制度のご案内”(参照 2020-3-20)
*2 厚生労働省.”雇用保険制度”(参照 2020-3-20)
*3 厚生労働省.” Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~”(参照 2020-3-20)
*4 国土交通省 すまい給付金.”給付額について”(参照 2020-3-20)
*5 国税庁.”住宅を新築又は新築住宅を取得した場合(住宅借入金等特別控除)”(参照 2020-3-20)
*6 全国健康保険協会.”高額な医療費を支払ったとき”(参照 2020-3-20)
*7 厚生労働省.”Q&A~介護休業給付~”(参照 2020-3-20)
*8 全国健康保険協会.”病気やケガで会社を休んだとき”(参照 2020-3-20)
*9 e人間ドック.”補助金・助成制度”(参照 2020-3-20)
*10 日本年金機構.”国民年金”(参照 2020-3-20)
*11 日本年金機構.”厚生年金保険”(参照 2020-3-20)
*12 日本年金機構.”在職中の年金”(参照 2020-3-20)
*13 日本年金機構.”遺族基礎年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)”(参照 2020-3-20)
*14 厚生労働省.”労災保険・雇用保険の特徴”(参照 2020-3-20)
*15 全国健康保険協会.”ご本人・ご家族が亡くなったとき”(参照 2020-3-20)
*16 日本年金機構.”年金を受けている方が亡くなったとき”(参照 2020-3-20)

この記事を書いたのは

看護師FP:しまづ 看護師として働く中で、お金の知識がないと時に自分や大切な家族の生活を脅かすことを実感し、ファイナンシャルプランナーの資格も取得。みなさんのお財布の健康を守るお手伝いをさせていただきます!

イラスト・まえかわしお

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