「ラウンジ☆セレクト」は「ラウンジ」で盛り上がった話題と、そこに寄せられたみなさんのご意見を紹介しています。
誤嚥性肺炎で入院した患者さま。認知症があります。
禁飲食を経てやっと内服可の指示がでました。汚い口腔内を綺麗にしようとケアを念入りにしました。それが不快だったらしくその後の内服時に拒薬をされてしまいました。
薬を飲むのも退院の大事な一歩だし、今ここで誤嚥することで入院がまた伸びてしまう。「全部あなたのためなのに何で飲んでくれないの!!」その気持ちが言葉に現れて「飲むのも嫌!出すのも嫌!吸い出すのも嫌!それはさすがに聞けないよ!どれか一つはしてちょうだい!!」と怒鳴ってしまいました。
今、拒薬はありますが、様子を見て再トライすれば気分良く飲んで下さいます。そんな患者様を見る度に自分のしたことを後悔し恥じています…
感情のコントロールは、経験を積むしかない?
■イライラするのは仕方ない。でも…
ちょっとイライラしてしまうのは仕方ない場面も多いと思いますが、目の前しか見えていないみたいですね。もう少し自分の姿も含めて引いて見て(俯瞰する感じ)みては?
正直私も患者さん相手に、イライラしたり怒鳴りたくなったりすることあります…。でもそんなときは自分に余裕がないことが理由の1つだと分かりました(>_<)自分でクールダウンできるように深呼吸をしてみるとか対応策を考えました。
私たちだって人間です。感情の一つや二つ出しちゃう時もあります。でもグッと堪えるのがプロのお仕事です。グッと堪えるのもお給料の含まれると思って堪える訓練をしましょう。
どんな状況でも、どんな相手でも怒鳴るなんてあり得ない。怒鳴りたくなるのを理性で我慢しなくちゃならないと思うけどね。
■「イライラ」の原因、分かりますか?
怒鳴りたくなることありますよね。でも患者様はなにかあり、拒否をされているかを立場を考えて見る。ただトピさんの業務が進まないからイライラされている。そう見えます。
相手の感情に注目するのではなく、自分の感情に注目してみれば?自分の感情の特徴を知るのは、浅い部分では他人を知るより容易でしょう?自分の心の流れを知るのは自分ですしね。
「あなたの為なのに…。」という思いは、置き換えると、自分の仕事が進まない、時間の経過から、焦りや怒りが、言葉として、感情を声にしてしまったのかもしれませんね。普段は、時間あけたり工夫されていると思います。
■「認知症」は奥が深い
○○さんに~されたという記憶は薄れてしまいますが、この顔の人間は嫌な感じがするという感覚は残るのです。だから 同じ声かけやケアをしてもAさんにはニコニコ、Bさんには拒否や暴言ってことも珍しくはないです。
認知症の方の言動、こちらには一見不可解に見えても、よーく観察してみればその人なりの理由があることがほとんどです。今回は緊急事態で焦ってしまったんでしょうが、そういうときこそ頭は冷静に。
NHK日曜日夜に認知の人が文章を書く、というのがありました。徘徊、夜間不眠、暴力、全てに本人には意味があり、相手の顔色をみて、何かしでかしたんだな、と言うことは解るが、何をしたのか判らないのに怒られてばっかりいるから私も怒る、と書いていました。又、忘れていく自分にイライラする、何を判らなくなっているのか、わからないけど自分がダメになっていくのはわかる。切ないじゃないですか。
■患者さんのためにも「想像力」をフル活用して!
口腔ケアってとても大事ですよね。誤嚥性肺炎なら特に…でもあのゴム手袋をして他人に口腔ケアされるってどんなに気持ち悪いか分かりますか?一度試して見るといいと思います。正しいケアや声かけがなければ負の感情が残り、今後のケアに影響が出るかもしれません。
何故内服したくなかったのでしょうか?アセスメント出来てますか?
とろみ水、自分で飲んでみたことありますか?ただの水道水にとろみ剤って不味いんですよ。声をかけたとはいえ、すぐに吸引されるって自分だったら?感性と想像力をはたらかせてみましょう。
相手の立場で、相手が感じていることを、さも今自分が感じているように…簡単なようで難しいよね。共感?あたしやってるよ、て案外出来てないかもと思った。薬を飲む、に辿り着く過程だと思う。大切なのは。
■先輩ナースからのアドバイス
話しして話題を変えたりして気をそらすのもいいと思います。少し時間をおく事もいいですよね!相手にたくさん話しさせて、そうそう、ところで薬飲まなきゃねーなど(笑)子供騙しのような感じですね。
1つに集中してしまうと患者さんの表情や態度が見えなくなると思います。口腔内を綺麗にして時間を置いてから内服させるのも1つの手ですね。話かけて様子を見てトライすること、ダメなら先輩に相談すること!
誤嚥のある患者様なら口腔ケアの前、食後すぐに内服したほうが嚥下もいいかと思いますが。患者様に合わせた内服方法もケアの1つですね
私は薬を飲んだら『ありがとう』吸引を頑張ってくれたら『ありがとう、よく頑張ってくれたね』と声を掛けます。患者さんも『ありがとう』と返してくれます。
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」
イラスト・なしま