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二次救急勤務のナースです。
ガッカリしてしまう救急車の呼び方に出会います。たまに、ではなくしばしばです。
カップラーメンのお湯が手にかかった20代の娘、お腹が痛くて学校に行けない大学生の息子の為に母親が救急要請、独歩で入室。
タクシー代わりに救急車でやってくる常連もいます。サイレン鳴らして駆けつける救急車を呼ぶことに抵抗はないのかしら。
救急車はタクシーじゃない……!
■救急車を呼んだ、驚きの理由
・肛門から痔核が飛び出て痛いから要請しました。
・熱で体動困難な家族を運んでもらう為に要請
・救急車で来れば優先的に診てもらえるからと要請した軽度認知症ありの高齢者。
救急車から独歩で降りてきて、両手には大きな荷物抱えて入院の準備バッチリ、とか。めっちゃ余裕あるやん!って突っ込みたくなります。
外泊から帰ってくるのが遅れて、タクシーがつかまらないから…と救急車を呼んだ入院患者さんがいました。救急車を無料のタクシーと勘違いしている方が多いのでしょうか?
タクシーはお金が無いので無理、遠いから等救急車で行きますと電話してくる患者がいます。
消防署まで自家用車で行き、そこから救急車で当院に来られた方がいました。理由は、時間外受診の場合、自分で病院へ連絡し状態の説明など面倒だけど、救急車なら隊員に全てお任せ出来るし、すぐ診てもらえるからでした。
小児科だけの夜間診療所で、息子が具合悪いだから診て。よく話を聞けば27歳。小児科なのでとお断りしたのに、倒れ込むように入ってきたけど、大人の薬はありませんと説明したら、シャキッと起きて頭が痛いのに!って怒り出す。
■救急か否かの判断は難しいことも
医療関係者とそうでない方の判断には隔りがあるのを実感しています。えっ?この程度で?と感じる方はたくさんいますが、なかには知識不足ゆえ、冷静な判断ができなかった方もいるのかなと。
医療に携わっている人なら判断は出来ますが、そうでない人は難しい事もあります。ただ非常識な方がいるのは確かです。
本人にとってはだれが何を言おうとも自力受診出来ない一大事なんですよね。本当は簡単な応急処置ができれば回避できることが多いのですが。
医療者の『救急』のとらえ方と一般市民の『救急』のとらえ方にギャップがあることも一つ誘因としてあるかもしれません。単なる発熱でも一般市民からしたら救急です。私たちなら発熱ぐらい…ってなることが多いとおもうんですが…
■#7119の難しいところ
本人の状態を直接見て判断しているわけではないのでオーバートリアージとなってしまうことも多々あります。
#7119のコールトリアージの基準はオーバートリアージです。海外でもコールトリアージはオーバートリアージです。電話だけの限られた情報ではオーバートリアージにならざるを得ません。アンダートリアージだけはするな!といつも言われています。
「救急車有料化」の是非
■有料にすれば良いのに
救急車が、なぜ有料にならないのでしょうか。一律5万円で有料にすればいいのでは。そうすれば本当に必要な人しか使わないですもん。
普通にお金取ればいいのにね。お金かかるから呼ばないって人を懸念するのかもしれないけど、医療関係者じゃなくて病院常連さんじゃない人って、救急車が有料か無料かそもそも知らない人が多い気がする
今、海外にいますが、救急車は一回呼んだら約9万円です。相当な事がない限り、みんな自分で行きます。それで、正解だと思います。だって、元々タダじゃないんですから。医療は高くて当然。
■有料にするなら条件つき?
救急車の要請は必要でないと、後で医師が判断した場合のみ有料にするべきと思う。
タクシーより割高設定で。基本的には有料で、重症度によっては無料だと良心的かなと思ってます。
救急車で病院に着いた後に、医師がトリアージを行い、それに応じた料金請求をする(重症なら無料など)方式に変えてしまえば良いのに…と思います。
■有料にしないなら…
救急は個人の都合で利用すべき所ではないともっともっと周知が必要だなと感じます。義務教育で組み込んだらいいのに、って思います。
救急車を利用するにあたっての利用規定なんか無いのでしょうかね。
救急車乗ってきたら、早く診てもらえるってのが救急車に乗る理由ならば、外来でゆーっくり待ってもらえばいいんじゃないの?明らかな不正利用者には、「こってり注意しても構わない。クレームは一切受け付けない」ってのがまかり通ってたらいいのに。
関連トピック:「
それで救急車乗って良いと本気で思った?
」
イラスト・なしま