まなび
  • 公開日: 2020/1/6
  • 更新日: 2020/1/8

心タンポナーデ。緊急性は高いが、場合によっては症状がでないことも…

心タンポナーデ
読み方:しんたんぽなーで

 

心タンポナーデとは

心臓が圧迫されることでショックをおこし、死に至ることもあるため緊急度が高い病態のひとつ。心臓が圧迫される原因として、心臓を取り巻く2層の袋(心膜)の間に体液、また気体などが貯留がある。そのため心の拡張障害から心拍出量低下により、ショックと冠血流低下から心停止に至る。

心嚢内には50ml程度の心嚢液がある。外傷性出血などの急速な貯留では,100mLの少量の貯留でタンポナーデが生じることがある。

しかし、慢性炎症などによってゆっくり貯留すると、最大で1~1.5Lになることもあるうえに、明らかな症状がでないこともあり注意が必要

原因

大動脈瘤の破裂、肺がんなどの悪性腫瘍、急性心外膜炎、外傷、急性心筋梗塞に続発する心破裂など。

症状

特徴的徴候としてBeckの三徴(頸静脈怒張、低血圧、心音減弱)、奇脈、Kussmaul徴候等があるが、症状のみから診断を下すことが難しいことも。

検査

心臓超音波検査が最も優れており、心嚢液貯溜の確認をする。

治療

心嚢穿刺や心膜開窓術が施行。

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