低心拍出症候群(LOS)
読み方:ていしんはくしゅつしょうこうぐん(えるおーえす)
読み方:ていしんはくしゅつしょうこうぐん(えるおーえす)
低心拍出症候群(LOS)とは
心収縮力低下により心拍出量が減少している状態のこと。肺動脈カテーテルなどで心拍出量を測定し、心係数(CI)が2.2L/分/m2以下の場合を指す。
弁膜症、心筋梗塞、心筋症、開心術後、心肺蘇生後など心機能を低下させる疾患によるもの。開心術後等では、術直後から数日にわたる心収縮力の低下が原因になることが多く、もっとも注意しなければならない。
低心拍出量症候群が持続するとショックから多臓器不全に陥ることもあるため注意が必要。
症状
頭痛、めまい、全身倦怠感、四肢冷感、チアノーゼなどの全身症状や、消化器系への血流量低下により嘔気、嘔吐、腹部膨満感など。消化器症状は食後に生じやすいが、心拍出量低下が進行増悪すると食後などに関係なく症状があらわれる。
そのほか、腎機能低下、肝機能障害、筋萎縮にまで及ぶことも。
治療
- 血管拡張薬,強心薬(カテコラミン,PDGⅢ阻害薬など)による薬物療法
- 大動脈内バルーンパンピング
- 補助人工心臓
などがある。