「全然お金を貯められない!」
「何にお金を使っているかわからない…」
「節約はツラくて続けられない…」
お金を貯めようと思ってもなかなか上手くいかないこともありますよね。
上手く貯蓄をしていくには、「現状把握」→「目標設定」→「実践」のステップを踏む必要があります。…なんだか看護過程と少し似ていますよね。
今回は、“貯蓄困難状態”に対して、看護過程に沿った解決方法を説明しますので参考にしてみてください!
まずは現状把握をしよう
まずはあなたの現状を把握しましょう。
ご自身の手取り額はある程度把握されていると思います。 では、1ヶ月の支出はどのくらいかかっているでしょうか。 なんとなく支払っていたり、どのくらいお金を使っているか把握できていなかったりする方も多いかもしれません。
まずは、家計簿をつけることで情報収集し、アセスメントしてみましょう。
家計簿の目的は、事細かに記録をつけることではなく、「自分がどんなことにいくら使っているのか大まかに知ること」です。ざっくりとで大丈夫なので、家計全体のお金の動きを把握すると、不要な支出を減らし貯蓄や投資に回すことができます。
「マネーフォワード」などの家計簿アプリは、クレジットカードや銀行口座と連携させることで、収支・カテゴリ分けなどを自動入力してくれます。家計簿が長続きしたことがない人は、アプリで家計管理をしてみるのもいいかもしれません。
家計簿をつけて毎月の出費の内訳が見えてきたら、次は消費/浪費/投資にどのくらい使っているか確認してみましょう。
注目すべきは家賃や通信費といった、毎月決まった金額が出ていく「固定費」です。 固定費を見直すことで労せずに不要な支出を減らすことができます。
通信費
あまりスマホを使っていないのに毎月1万円以上のスマホ代を支払っていませんか? そのような場合、格安SIMに変更すれば毎月のスマホ代が5,000円以上安くなるかもしれません。 月々の通信費が5,000円安くなると、1年間で6万円、10年間で60万円もの差が出ます。 かなり大きいですよね!
各種保険料
保険にも生命保険・医療保険など様々なものがあります。 こうした保険に、生活が苦しくなるほど加入していませんか?
日本では、世界最高水準の公的医療保険制度が整っています。 公的医療保険に加入していることで、普段の医療費も1〜3割の自己負担で治療を受けることが可能*1です。さらに、1ヶ月の医療費が高額になると高額医療制度によって自己負担額を一定の上限に留めることができます。民間の医療保険は使える場面が限られており、使いたい時にお金が使えないこともあります。まずは公的医療保険をしっかりと把握し、使える制度をきちんと使いこなすとともに、やみくもに民間の保険に加入していないか振り返りましょう。
目標設定をしよう
次に、何のために貯蓄をするのか具体的に目標設定しましょう。
ただ漠然と貯蓄するよりも、目標をもって取り組んだ方が達成しやすくなりますし、気持ちのメリハリもつきます。なにより、目標貯蓄金額と年数を決めて取り組むと、毎月どのくらい貯蓄すればよいか明確になります。
目標金額は、背伸びをせず現在の収入や生活と相談しながら、苦痛にならない額に設定することがオススメです。
実践してみよう!
貯蓄のポイントを押さえて実践していきましょう!
先取り貯蓄
先取り貯蓄とは、給料日に貯蓄する金額を口座から自動的に引き落とされるように設定することです。 月末に残った分を貯蓄しようと思っても、ついつい使ってしまいがちですが、先取りしてしまえば貯蓄分のお金をしっかり確保できます。先取り貯蓄のお金はないものとし、残った分で生活をやりくりしましょう。
また、先取り貯蓄に手をつけないようにするために、気軽に引き落としできない定期預金の活用がオススメです。ネット銀行だと金利が高めの口座もありますよ。
夜勤明けの浪費をやめる
「夜勤明けに買い物で散財してしまった…」夜勤をする看護師であれば誰もが一度は経験をしたことがあるのではないでしょうか。疲れと眠気で判断力が鈍り、普段では買わないようなものを購入してしまうなど、ついつい浪費してしまいがちです。
例えばこんなやり方で、夜勤明けにお金が無くなることを防げると思います。
なるべくクレジットカードを使う
クレジットカードには以下のメリットがあります。
クレジットカードだと使いすぎてしまう人は、カード払いのたびに銀行口座から直接引き落とされるデビットカードを利用してみるのもオススメです。
楽しく続けられる貯蓄をしよう!
「実践する」の段階で、ストレスを溜めずに楽しめることが、貯蓄困難を解決する秘訣です。
貯蓄を増やすために「もっと節約しなければ」とストレスをためてしまっては貯蓄を続けられません。例えば年に1回家族で旅行に行くことや、仕事の山場を乗り越えたらエステに行くなど、自分の中で「ここにはお金をつかってもいい」という決まりを作りましょう。
貯蓄のために全て我慢してしまうのではなく、自分が頑張るための活力になることにお金を使うことで、心にゆとりを持つことができます。完璧を目指さず、締めるところは締める!使うところは使う!で、“ストレスフリーの貯蓄”を目指しましょう!
参考文献
*1 医療費の一部負担(自己負担)割合について|厚生労働省(2019年12月24日閲覧)
この記事を書いたのは
看護師FP:しまづ 看護師として働く中で、お金の知識がないと時に自分や大切な家族の生活を脅かすことを実感し、ファイナンシャルプランナーの資格も取得。みなさんのお財布の健康を守るお手伝いをさせていただきます!
イラスト・まえかわしお