• 公開日: 2019/9/21
  • 更新日: 2020/1/14

看護師をやっていてよかったと思う、やりがいを感じる瞬間

日々の業務の中で、「看護師をやっていて良かったな」とやりがいを感じる瞬間はどんな時ですか?

今回は筆者の経験を元に、看護師をやっていて良かったと思い、やりがいを感じたエピソードをご紹介したいと思います。

 

やりがいを実感する6つの瞬間

患者さんから感謝されたとき

看護師の仕事は病気と患者さんのケアを行うことです。患者さんのお世話をするのは仕事として当然ですが、やはり、直接「ありがとう」と言われるなど感謝されると嬉しいものです。退院の時にお手紙を書いてくださる患者さんもいます。そのような瞬間があるからこそ、看護師をやっていて良かった、と思います。

筆者も、退院する患者さんから薬袋に書いた手紙を受け取ったことがあります。お礼の言葉とともに「フレー、フレー、〇〇さん!」という応援が添えられており、元気をもらました。今でもその薬袋は大切な私の宝物のひとつです。

看護師としての成長を認められたとき

毎日しなければならないことがたくさんあり、日々の業務に追われていると、自分が成長しているかどうかわかりにくいものです。特に経験が浅いときには、仕事だけでなく勉強することも多く、がむしゃらに日々を過ごしています。しかし、学生時代のように定期的にテストがあるわけではないため、自分の実力や成長を実感しにくく、モチベーションが下がることもあります。

そのようなときに、長期間治療されている患者さんや、久しぶりに会う患者さんに「以前より成長したね」と言われると、自分にとって大きな自信につながりますし、頑張ってきて良かった、と思いますよね。

患者さんが不安な気持ちを打ち明けてくれたとき

患者さんが安心して治療を受けられる環境を整え、心のケアをすることも、看護師の仕事です。患者さんにとってストレスとなる治療や入院を少しでも楽に過ごせるよう、寄り添い、コミュニケーションをとりますが、なかなか心を開いてもらえないこともあります。

そのような患者さんが、思いがけず不安な気持ちを話してくださったときは、わずかでも患者さんの役に立てたというやりがいを感じます。

実際に、筆者にもそのような経験があります。入院中、看護師が声かけしてもいつも「大丈夫」と言うだけの患者さんに、抱えている不安を話していただいたことがありました。お話された後、「全部話したらすっきりしたよ」と笑顔が戻り、その後もなにかと頼ってくださるように。看護師として、患者さんの心に寄り添えたことがとても嬉しい瞬間でした。

患者さんのご家族が受け入れてくださったとき

看護師は患者さんだけでなく、患者さんのご家族への対応もしていかなければなりません。しかし、新人時代は経験も浅く、年齢も若いため、患者さんやそのご家族に不安を与えてしまうこともあります。ときには、心無い言葉を言われてしまうことも。

それでも地道に毎日ケアや業務を続けていると、見ていてくださる方もいるものです。入院当初は、ご家族の方から厳しい言葉を言われていたのに、ある日「あなたに任せれば安心ね」と言ってもらえたりすると、プロとしての仕事ぶりを認めていただけたようで嬉しいですよね。

患者さんが命の危機を脱したとき

配属された診療科によっては、常に命の危機と隣り合わせのことがあります。救急や産婦人科などがそれにあたります。特に救急では、一刻を争う状態の患者さんが運び込まれるため、短時間で冷静に判断しなければなりません。

とても緊張感の高い現場ですが、患者さんが危機を乗り越え、容態が安定してくると、ほっとすると同時に、「患者さんが助かってよかった」とやりがいを感じます。

患者さんと信頼関係が築けたとき

患者さんの病気によっては、長期間じっくりと向き合っていかなければならないことがあります。はじめは患者さんのことがわからず、話しもしてもらえないこともあります。特に介護施設や療養型の病院ではよく起こることです。

しかし、毎日お話を伺い、少しずつにコミュニケーションをとるようにしていくと、看護師と患者さんの間に信頼関係が生まれてきます。看護師もちょっとした変化に気づけるようになったり、患者さんの表情が明るくなっていろいろ話していただけるようになったりすると、よかったなと感じます。

 

これがあるから、頑張れる!

看護師として、患者さんとの関係性に悩むことは多いと思います。現役看護師として、今も多くの患者さんと関わっていますが、経験を積んでいたとしても、日々悩み、周囲の方々に相談しながら、より良い看護を模索しています。

世の中にはさまざまな方がいらっしゃるため、看護師と患者さんの関係もそれぞれ異なります。その時々で難しいこともたくさんあり、良いことばかりではありませんが、こうして「やりがい」や「うれしさ」を感じる瞬間があるからこそ、看護師として働き続けることができているのだと思います。

 

この記事を書いたのは

山村 真子

看護師として働きながら、ライターの仕事もしている、アラフォーママナース。看護系以外にも、育児や病気、介護など幅広い分野の執筆を行っています。時短勤務中だが、毎日定時に帰れるはずもなく、保育園の送迎はいつもギリギリなのが最近の悩み。

イラスト・k.nakano

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