エッセイ

ナースマンが書く話

怒りをもたない被害者。怪物を生む環境。社会学から考える病院でのいじめ【3】

2019/5/7

こんにちは、看護師のsin.cos.tanです。
今回は、いじめ被害者が何故逃げ出さないのか。そして人をいじめという怪物に変えてしまう環境についてです。

目次

  1. なぜか加害者への「怒り」がない
  2. 自尊心の低下で起こること
  3. 自尊心が低下した看護師の特徴
  4. 実は被害を受け入れている

 

なぜか加害者への「怒り」がない

自分を責める被害者

いじめに遭っている人から、こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。

「仕事できない自分が悪いから…」

このように「自分が悪いせい」だと、自責的になる人が多いと思いませんか? 「あの人はイヤだ」と怒りのひとつぐらいありそうですが、なぜこうなるのでしょうか。それは、自尊心が低下してしまっているからです。

自尊心とは?

自分の気持ち、考えを大切にする心
自分自身に誇りを持っていること

自尊心があるからこそ、怒りが生まれます。
理不尽に対しての怒りとは、本来自分を守るための感情。つまり、本来怒りを感じてもいい場面で逆に自分を責めるのは、自尊心が低下してしまっているせいなのです。

極端な例ですが、自分よりテストの成績の悪い人に「その成績なに!?」と笑われて、落ち込むでしょうか。落ち込むどころか怒りにちかい不快感を覚えるのではないかと思います。

なぜなら、上記の状況において「自分は大丈夫である」と思えるから。 しかし、病棟では違います。ただでさえ自信もなく右往左往しながら仕事をしている状態で、理不尽に怒られようものなら自尊心なんて残らないのです。

自尊心の低下で起こること

心身に及ぶ影響

自尊心が低下すると、自分の置かれた状況を客観視できなくなります。 心理的視野狭窄という状態です。これに陥ると以下のような状態になります。

<体の視野狭窄>

実際に見える範囲(視野)が狭くなります。
悩み事をしながら歩いていると、周りのものにあまり目を向けていないことがあると思います。まさにその状態です。スポーツ選手もストレスを抱えていると敵の行動を把握しにくくなると言われています。外の綺麗な景色や人々も、目に入りません。

<心の視野狭窄>

ある片寄った考え方しかできなくなるなど、考え方の視野が狭くなります。
ネガティブな思考パターンから抜け出せなくなったり、「自分はダメだ」という考え方から抜け出せなくなったりします。 そして、周りの人の意見を聞き入れることができなくなります。特にうつ病の方にこのような傾向があります。

自尊心が低下した看護師の特徴

自尊心が低下していると、人は「怒りを感じない、感じてはダメ」と考える傾向になります。 つまり…

 

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