看護や臨床の世界で関心度が高まるメディカルハーブとアロマセラピー。医薬品には、古来より植物療法として用いられてきた成分を単離・合成したものが多くあります。現代においても自然に近い形で植物を取り入れていくことで、身体への負担の少ない緩やかな働きかけが期待されています。
医療の現場では、補完・代替療法として在宅医療、介護に。また病棟でも緩和ケアの場面などで活用されてきています。
本連載では、メンタル面も肉体的にもハードな仕事をもつナースのみなさんの体調管理に、また心身の不調に合ったハーブ・アロマのセルフケアの活用法についてご紹介します。
気温の低下や乾燥とともに、風邪を引きやすい季節がやってきました。風邪を引くと、熱・咳・鼻水などの症状や、周囲の人にもうつしてしまう可能性もありますから早めの対策をしましょう。
今回は、風邪の予防や初期対応に役立つハーブとアロマケアについてのお話です。
風邪の症状について
くしゃみ、鼻水、咳、のどの痛み、発熱、倦怠感などの症状は、すべてまとめて、“かぜ症候群”といわれます。急性の鼻炎、咽頭炎、気管・気管支炎の総称ですね。病原体は80〜90%がウィルスで、そのほかまれに細菌や非定型病原体が原因となる場合もあります。風邪の発症には免疫力が関係するため、日頃から免疫力を高める生活を心がけましょう。
風邪予防の基本
日常生活では、下記のことに心がけましょう。
1)手洗い・うがいをする
2)バランスのよい食事、身体を温める食べ物や飲み物、免疫力を高める栄養素を摂取する
3)適度な運動をして、免疫力を高める
4)入浴や足浴等で体を温める※体温を上げることで免疫力が増強されます。
5)マフラー、手袋、帽子、靴下等で身体を冷やさないようにする
6)部屋の湿度を50%程度に保つよう心がける
7)睡眠不足は免疫力の低下につながるので、しっかり睡眠をとる
8)疲れやストレスをためないようする