• 公開日: 2014/1/6
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】ナースに英語は必要かしら?

第6回 世界をつなぐ言語の可能性

国際化の時代、看護師にも英語は必要でしょうか? 移住者や観光客が増えているから、というのはもちろん、実はそれ以上に、看護師に英語が必要なワケがあるのです。看護師と英語の深ーい関係を、英語教育の現状に触れながら、解き明かしていきます。


求められる、世界とつながる力

現在、日本で日常生活を送るだけなら、日本語だけで確かに支障はないでしょう。「私は外国へは行かない。一生日本で暮らすから英語はいらない!」という声も耳にします。

残念ながら、そうはいかないのです。なぜなら、私たちはもう自分たちだけが良ければいいという社会にはいないからです。

目を外に向ければ、“英語が話せて当たり前”という国際社会が存在します。その一員として、世界とつながり助け合い、時には競争に勝ちに行くことが求められる時代にいるのです。

ビジネスに焦点を当てると、すでに製造業をはじめ、あらゆる分野が海外進出に力を入れています。日本人ばかりを相手にしていたら将来性は見込めないからです。

技術と価格競争により頭打ちの日本市場、約1億2800万人が2060年には8674万人に縮む深刻な人口減少など、日本だけでは発展どころか現状維持も難しいと予想されています。
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武器となる英語の可能性と危険性

しかし、逆を言えば、英語を習得することで世界とつながる手段ができ、世界市場で競争できる武器になります。

さらに、自分の知識や能力を国内の問題だけに注ぐのでなく、世界問題の解決に役立てることができるのです。もちろん、医療の分野も例外ではありません。

世界と競争する武器となり、世界を救う手段となる計り知れない可能性を秘めた英語は、第二言語という枠を超え、「世界をつなげる国語」として身に付ける必要があるでしょう。

ただ、これまで述べたとおり、行き過ぎた英語教育への警告は十二分に的を射ており、武器となるはずが“もろ刃”のごとき危険性を持ち合わせていることも肝に銘じる必要はあります。

その上で切に願うことは、決して狭い机で下を向いているだけでは見えてこない英語の魅力と可能性に早い段階で触れること。そして、次回に述べる、“語学を学ぶことは決して知識を得るだけではない”ということを知ってほしいのです。

次回は、英語や異文化から得られるものについてです。

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