手荒れの防止方法とハンドクリームの使い方・選び方について解説します。
ハンドケアの重要性
石けんと流水による頻回な手洗いは、角質層の脱落と表皮の保湿機能の破綻を招き、手荒れの要因になります。
手荒れを起こした手は皮膚表面に無数の小膿瘍を形成し、微生物の定着を促進させるため微生物を除去することは難しく、伝播させるリスクを高めてしまします。
さらに、自分自身も感染を受けるリスクを高めてしまいます。
また手荒れを起こしていると、手指消毒剤による痛みにより手指消毒を敬遠しがちになってしまします。
そのため、手洗いをすることと同じように、手荒れを予防するためのハンドケアは重要です。
手荒れの防止方法
- 20℃くらいの水で手洗いをする
- 石けん成分を完全にすすぐ
- 手洗い後は、ペーパータオルで手を叩くようにして十分に乾燥させ、絶対にこすらないようにする
- 乾燥させた後は、ハンドクリームを使用する
- 就寝前には、尿素入りハンドクリームなどでスキンケアをする
- 手に切創や皮膚病変がある場合には、清潔な防水性のドレッシング材で十分に覆い、剥がれたらすぐに交換する
- 手荒れがよくならないときには皮膚科を受診し、手荒れの原因を調べ治療する
ハンドクリームの使い方・選び方
- 勤務中と自宅でクリームを使い分ける(勤務中は手袋のラテックスを溶かす鉱物油やミネラルオイルなどの成分が含有されていない製品を選ぶ)
- 乾燥の改善には、セラミドや尿素など保水力のあるハンドクリームを使いましょう
- 乾燥の予防には、グリセリンやワセリンなど保湿効果のあるハンドクリームを選びましょう
(『ナース専科マガジン』2011年1月号より改変利用)