【統合】Aさん(52歳、女性)は、未婚で1人暮らしである。近くに親戚はいない。物が握りにくい、細かい作業ができないという症状があり、精密検査のため入院したところ、筋委縮性側索硬化症(ALS)と診断された。Aさんは球麻痺症状はなく、上肢の運動障害があるが、歩行は自立している。退院調整看護師が病室で面談したところ「これからどのようになっていくのか分からない」と不安そうに訴えた。Aさんは在宅サービスの必要性を感じていなかったが、退院調整看護師は訪問看護の利用を勧め、Aさんは同意した。
訪問看護に依頼する内容で、優先度が高いのはどれか。
1.入浴の介助
2.疾病受容の支援
3.呼吸機能の評価
4.上肢のリハビリテーション
―――以下解答―――
(解答)2
<解説>
1.(×)上肢の細かい作業ができないが、自助具等を用いて入浴は可能と考える。
2.(○)Aさんは将来に対して不安を抱いているので、不安を受容する援助が必要になる。
3.(×)球麻痺症状はなく、呼吸障害もないため、呼吸機能の評価の優先度は低い。
4.(×)上肢の筋力低下や関節拘縮が起こるので、リハビリテーションは重要であるが、優先度は低い。