【精神】29歳の男性。会社員。自宅で両親と同居。家族関係は良い。3か月前に業務が変わり、残業が増えた。1か月前から「仕事がつらい」と言うようになった。その頃から、胃部不快、食欲不振、全身倦怠感、不眠が出現した。内科を受診したところ、精神科の受診も勧められた。精神科では抗不安薬と睡眠薬とが処方された。内科で上部消化管内視鏡検査の予約をして帰宅したが、3日後「症状がよくならない、どうしたらよいかわからない。考えると息が苦しくなって座り込んでしまう」と訴えて再受診し、精神科病院の開放病棟に任意入院した。入院5日、患者は「だいぶ調子が良くなりました。退院したら生活変えなくちゃいけませんよね。何を変えたらいいでしょう」と看護師に質問した。
最も適切な対応はどれか。
1.「寝具について考えましょう」
2.「転居について考えましょう」
3.「適度な仕事量について考えましょう」
4.「食事量を増やすことを考えましょう」
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)入院前に睡眠障害があったので、睡眠についてケアすることはよいが、「寝具」について考えるのは唐突である。
2.(×)両親と同居し、家族関係はよいので転居の必要性はない。
3.(○)仕事量が増えたことが今回の入院の大きな要因と考えられるので、仕事量の調整について考えることが優先される。
4.(×)食欲が低下していたので、食についてケアすることは大切だが、まずは食事の量を増やすのではなく、適切な食事内容を考えることが大切である。