【小児】11歳の女児。2週前から夜尿が出現していた。本日登校中に倒れ搬送された。特記すべき既往歴はない。体温37.8℃、脈拍数100/分、呼吸数32/分。採血の結果、血糖値600mg/dl、代謝性アシドーシスが認められ、1型糖尿病の疑いで入院した。1型糖尿病と診断され、主治医がインスリン自己注射の必要性を児と母親に説明した。患児は「自分で注射するなんてできない」と泣きだした。
対応で最も適切なのはどれか。
1.自己注射をしている同年代の糖尿病患児と話す機会をつくる。
2.できるようになるまで退院できないと話す。
3.入院中は親に注射をしてもらうことを提案する。
4.手をとって注射を促す。
―――以下解答―――
(解答)1
<解説>
1.(○)同じ病気の同年代の子どもと話す機会をもつことで、患児の緊張が和らぎ、お互いにつらい思いを分かりあえ、アドバイスを受け入れやすくなる可能性は大きい。
2.(×)「できるようになるまで退院できない」という説明は、患児を追い詰めることになるため避ける。
3.(×)セルフケアが可能な年齢なので、「親にしてもらう」という説明は不適切である。
4.(×)患児はまだ注射に対しての受け入れができていないので、強引な方法で指導しても効果は上がらない。