【老年】Aさん(88歳、男性)は、脳梗塞の後遺症で、要介護5の認定を受けている。Aさんは意思を明確に表出できない。63歳の娘が介護を行っている。娘が食事形態を工夫して摂食の援助を行ってきたが、これまでにAさんは2回の誤嚥性肺炎を起こしている。今回、3回目の誤嚥性肺炎で入院し、低栄養状態を改善するための栄養管理方法の1つとして、医師が娘に胃瘻の造設を提案した。胃瘻について説明を受けた娘は、「父は管を入れてまで生きたくないと日頃から言っていたので、胃瘻にはしたくありません。」と言った。Aさんは、娘が作るお粥や野菜・肉類のペーストをほとんど摂取しなくなってきた。「父は果物が好きだったから、おいしい手作りジュースを飲ませたいのです」と、訪問看護師に相談があった。
娘に対する助言で適切なのはどれか。
1.「ジュースにとろみをつけてみましょう」
2.「ジュースなら買ってきた方が簡単ですよ」
3.「ジュースばかりでは再入院の可能性が高くなります」
4.「お粥や野菜も果物と一緒にジュースに混ぜてはいかがでしょうか」
―――以下解答―――
(解答)1
<解説>
1.(○)「おいしい手作りジュースを飲ませたい」という娘の希望を尊重した対応である。
2.(×)手作りジュースにこだわる娘の希望を無視した対応である。
3.(×)ジュースばかりでは栄養不足なのは事実だが、まずは娘の希望を尊重したい。
4.(×)「ジュースのおいしさ」にこだわる娘の希望を無視した対応である。