【成人】肺活量の低下は著しくないが、1秒率が低下するのはどれか。
1.肺塞栓症
2.肺線維症
3.気管支喘息
4.重症筋無力症
5.過換気症候群
―――以下解答―――
(解答)3
<解説>
1.(×)静脈系に生じた血栓や脂肪塊などが遊離し血流によって肺動脈を閉塞した状態であるため、換気障害ではない。
2.(×)肺繊維症は、間質性肺炎が慢性化したもので、拘束性換気障害である。肺実質や間質の障害のために肺が完全に膨らまないので、十分に空気を吸うことができない。一秒率は低下しないが肺活量は低下する。
3.(○)気管支喘息は閉塞性換気障害で、分泌物や気道の攣縮により気道が狭くなるために、空気を十分に吐き出せなくなる。肺活量低下は著しくないが、一秒率は低下する。
4.(×)拘束性換気障害(%肺活量80%以下、1秒率70%以上)のひとつであり、呼吸筋力の低下によって起こる。
5.(×)不安や興奮などの心因が誘引となり、発作性に過換気となり、呼吸性アルカローシスを起こし、呼吸困難やめまい、意識レベルの低下をおこしたりするが、器質的な障害はない。