• 公開日: 2014/1/20
  • 更新日: 2020/3/26

【連載】看護師 国家試験対策・過去問

2011年度(第100回)看護師国家試験 過去問題 午前96

【在宅】Aさん(78歳、男性)は、76歳の妻と娘の3人で暮らしている。Aさんは、大腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後、再発し、治療を行ったが効果がなく、在宅で緩和ケアを行うことになった。Aさんは腹部の癌性疼痛を訴え、オキシコドン塩酸塩徐放錠を1日2回内服している。Aさんは食べたいときに食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少してきている。妻は腰痛があり、娘は日中、仕事に出ている。Aさんの傾眠傾向が強まり、時々無呼吸がみられるようになった。食事や水分の摂取量は少ないが、疼痛を訴えることはない。妻は「できればこのまま自宅でみていきたい」と話している。

自宅で看取るための体制として必要なのはどれか。

  1. 見舞い客の制限

  2. 訪問診療の導入

  3. 娘の介護休暇の取得

  4. 高カロリー輸液の開始

  5. 家族による24時間の観察

―――以下解答―――









(解答)2 

<解説>

1.(×)会わせたい人がいれば、会ってもらうのがよい。できるだけ見舞客は制限しない。

2.(○)看取りに向けて、Aさんの全身管理が必要になるので、訪問診療を導入する。

3.(×)娘が進んで介護休暇を取得するのはよいが、看取りに不可欠のものとして医療者が勧める内容ではない。

4.(×)高カロリー輸液は延命処置にあたるが、終末期のAさんの身体には負担が大きい。

5.(×)家族が介護や看護によって疲労しないような配慮が必要である。

関連記事